山登り

栃木県日光市
社山
しゃざん:1827m


                  



2019,12,31 訪問


(時間などは参考になりません)
              
 今年(2019年) も暮れの登山、「社山」 に行って来ました.以前は少しの間、鹿沼市の夕日岳にその近辺の沢を詰めて登っていましたが、2016年に暮れでは初めて社山に登ってから、何となく続いています.社山とか登るコースに、特に思い入れがある訳ではありません.

 社山へ登るには、狸窪(むじなくぼ)側から登る方がポピュラーで、シーズンオフといえど何人かは登っているから積雪の中にトレースはある.ただ、いろは坂がな〜・・・ で、足尾側から(2016,12,31)南尾根を登ってみた.この年は山頂まで殆ど積雪がなく、快適だった.足尾の盟主、皇海山をはじめ従える峰々、中倉山、鹿沼の山系、筑波山、遠くは富士山まで見え、感激.山頂からは阿世潟峠へ下った.その下降尾根からは目の前に男体山がドッカリと大きい.太郎山、山王帽子山等々.中禅寺湖を下に半月山を真正面に見ながらの下降は贅沢.白根山などの頭は雲に隠れていたけど、何とも素晴らしい暮れ山行であった.病みつきになるのも止むをえまい.

 さて、前置きは適当にして、今年もそこを予定にしてある.天気予報では北の方は寒波が来て大荒れらしい.日光地方では西からの風が非常に≠ノ強い、、となっていた.山頂手前ではいつも強いので、あまり気にならないのだが、30日は雨だから、高い所では雪になっているのが普通だ.積雪状況はどうだろうか.ま、これは行ってみないと何とも言えない.

 家を出て、途中(足尾の)コンビニにより食料を調達.三川ダム(銅親水公園)駐車場には6:20分頃着いた.気温1度か2度(車載温度計) 暖かいのである.駐車場にはミニバンが一台.脇にテントが張ってある.何処へ行くのだろうか?

   下手ですがデジ一画像もどうぞ


三川ダムP 6:55


風も無く穏やか(今はね)
 2016年 晦日の社山 レポ
 2017年 晦日の社山 レポ
 2018年 晦日の社山 レポ
 朝飯(例によって力カップ)を食べ、支度をして出発.風が強いからというので望遠ズームと三脚は割愛.その他、ワカン等は持って行くが、結構軽い装備になる.薄暗かった辺りもすっかり明るくなり、気になる遠くの山並みの様子も見えてきた.雪はあまり無い様な気がする.昨年も、一昨年もチェーンスパイクで通したが、一応アイゼンは持って行く.
 (余談だけど) 持っているアイゼンは前爪付き10本だが、紐を結ぶのが下手なのか、歩いている内にほどけたり緩んだりしてしまう.そこで、少し高価になったけど、別のアイゼンを新調した.家での履き心地、フイット感はとても良好.

 九蔵川に出て、ん! コンクリートの上を水が流れている.此処は、コンクリート橋だったよなあ.下をスパイラル管で沢水を通していた筈.そうか、こないだの水害で埋まってしまったのか.ま、今は渇水期だからすぐ上流を飛び石伝いに渡る事が出来るから、ノープロブレム.(この先の事は何もかんがえていない)




中倉山の方は白いけど、手前に雪は見られません



水で渡れません、少し上流を飛び石伝いで


枝尾根から南尾根
 雪が全く無い急斜面から(昨日の雨で)濡れた枯れ草に、手袋やズボンを濡らしながら枝尾根に這い上がり、防寒ジャケットの下のセーターを脱ぐ.今は、風はない.上は青空.南尾根に上がると、松木川の上に中倉山が素晴らしい.今日のデジ一では1450m付近までの撮影は我慢する事にし、登りに徹する決心で来た.寒気が来てお昼近くからは天候悪化し、雪とか風とかに見舞われるだろうと思っていたからで、出来るだけ早くそこの好展望地まで上がりたかったからである.ところが・・・

 簡単に此処からの風景に負けてしまった.ちょっと位なら良いだろう、この風景を撮っておかなかったら、帰ってから後悔する事になる.と、あちこちはしゃぎ回りガシャガシャ.うームッ、早速道草か、、、

 雨量観測所を過ぎて松林の中を快適に進む.良いお天気だ.時折、西(左)側からの風が吹き付けてくるが、強いというほどではない.ホォッホォッという声が右側から聞こえてきた.見ると、木の中程で えて吉君がこちらをジッと見ている.警戒してる様子.右手を挙げて挨拶したが、向こうからの返事はなかった(笑)
 間もなくカヤトの急斜面に入る.




南尾根を眺める



振り返って


ワカンは要らなかったかな・・・



中倉山と中倉尾根 いつ見てもいいなあ



雪は全くありません


雨量観測所


雪は全然ありません


エテ吉君
 尾根取り付き始めの登りで濡れた手袋やズボンの表面は既に乾き、此処のカヤトは濡れているものはない.無数の鹿道を適当に選んで登り、又、良い風景が現れる.皇海山が頭を出し始める.又、デジ一を出してしまう.
 今日は遠くまでよく見えている.此処から富士山が、巣神山の方角に見える筈だと目を凝らしてみる.見えないから、一応デジ一で撮っておき後で拡大などし、チェックしましょう.(別に見えなくてもいいんだけど) 

 カヤトの中の三角点は見なくてもいい.雪が断続的に現れてきた.シラカンバが多く立つ所では、足首程度の積雪になってきたが、笹が出ている所を歩くと楽なので、そのまま歩く.突然、右側(拭沢)の方からもの凄い音が聞こえてきた.始めは大きな岩が崩れる様なガラガラ、そして斜面一帯が崩壊していく様な
ドドド、ドッシャーーンという音.思わず、身がすくむ.あんな音の場所に巻き込まれたら、絶対に助からないだろうなあ・・・ 



備前楯山、左の後ろは地蔵岳




沢入山の後ろにちょこっとオロ山、北の台地≠フ後ろに皇海山も見えて来た ♪♪




大平山(左)と稜線

 カラ松帯のやや緩やかな斜面を登る所では、道跡が笹に覆い隠され、それを思ってかテープリボンがある.広い尾根だから下降の場合道を失い、誤った方へ下降してしまうかも知れないが、登りの時はひたすら高みに行けば良いのだから、問題はない.ただ、風を避けて歩く為、右側を登って行く.ラッキーな事に、鹿道が結構長く続いていた.鹿も同じ事を考えるのだろうか.

 
間もなく、ややこんもりした所に出る.此処は展望の良い所で、皇海山が更に大きく見えるのでお気に入りの場所だ.が、谷から吹き上げてくる風が案外強い.風を避けた所に荷を置き、デジ一を出してガシャガシャ.皇海山は未だ見えてるが、上の雲が気になる.シラカンバの多い場所まで持ってくれるかなあ.

 ダケカンバが多く生えてる所を過ぎると今度はカヤトの広場になり、北東方向(右手)がよく見える.ただ、立ち枯れが少し邪魔をしている.又、これから登る社山がしっかり見えてくる.誰か登っているかなと思って目を凝らしてみるが衰えたAF老眼では、判らない.


登山道の様に見えるけど鹿道


展望の良い所



皇海山が堂々と




鹿の足跡




社山



社山が遠いなぁ〜


男体山も頭に雲を抱き姿を現す



半月山

 シラカンバが一本だけ離れて生えてる開けた笹の原がある.好きな所だ.中倉尾根の山々や、皇海山、鋸山なども見えるから飽きる事がない.ただ、今日は先程まで見えていた皇海山がもう雲の中になってしまった.上空の雲の流れは速く、やがてこの上の空も雲に覆われてしまうのだろう.
 ところでこの笹の原は見たところツツジ系の木が多い様だけど、春にはツツジ、アカヤシオなど咲くんだろうか.少し気になる.何しろ、今年はアカヤシオをあまり見てないからなあ.

 1568Pの右側を巻いている水平道を通り安蘇沢源頭の崩壊地上に出ると、下から吹き上げる風が強い.バランスを崩して崩壊斜面に転げ落ちたら・・・と、思うとゾッとする.注意してそこを通り、此処から笹の急斜面になる.



皇海山は早くも、雲隠れ・・・



まっすぐ登ると1568P 道は水平にトラバース


出る所は崩壊地



大平山 雲が多くなってきました




1568P 右が崩壊地



笹の急斜面はチェーンスパイクを着けて直登


黒い雲が上空へ迫ってくる、ちょっと焦る
 鹿道はある程度斜度を緩くして登っているが、安蘇沢側に向かっているから、強風をまともに受けることになる.ならきつくてもカラマツ林の際を登るのが良い.雪はないが、此処でチェーンスパイクを着けた.踏み後も鹿道もない膝丈の笹斜面には極めて有効.後ろに滑る事もないから疲れも案外少ない様に思える.昨年、難儀した所だけど、登りには捗った.

 笹斜面が途切れると露岩帯になる.此処はいつ来ても(冬は)強い所だ.今日は特に強い風だ.岩に隠れて少し弱くなった所で顔を出しガシャッ.更にガシャッ.を、何度か繰り返し山頂に向かう.雪が少し多くなったけど、吹き溜まり以外は難儀するほどではなく、ワカンは着けなくても大丈夫だった.



一旦緩くなり、次は露岩帯へ



見た目は気持ち良さそうだけど、風が、、、


身を屈めて風を避けながらカシャッ



霞んでるけど筑波山、加波山




黒檜岳




   開けた斜面の左側はシラビソだかコメツガだかの低木が谷下までビッシリ生えてくれているから、案外風除けになってくれている様だ.それがなかったら、吹き飛ばされるほどだったろう.山頂からの西側展望地≠ワで来ると、何人かの足跡があった、今日のものの様で新しい.山頂に出ると同時に阿世潟から登って来た男女一組が登って来た.ご挨拶して、少し情報交換.その方達は写真を取り合いながら、戻って行った.

 山頂では思ったより風が吹き付けてこない.お昼にしましょう.いろいろ迷ったけど、最近好みのおいなりさんだ.冷たいので保温バッグに暖かい缶コーヒーと共に入れて来た.おいなりさんは冷たいのを食べるってのが常識なんだろうけど、寒い場所で、ほんのり暖かいそれもいけますよ、、かなり!



左の樹林脇は風が強く、尾根真ん中付近は雪が多い、
右に寄り過ぎると転げ落ちてしまうから、、難しい


白飛びして見辛いが、数人の足跡



樹林の中を通って・・・


山頂〜 12:30



山頂から






 さて、下山はいつもの通り阿世潟から安蘇沢林道へ出て、三川ダムへ戻る事にする.下り始めてすぐに男女2人組が登って来るのと擦れ違う.男性は、かなり軽装な気がする.風はまだ強く吹いてくる.寒くないのかなあ.

 中禅寺湖南岸尾根は男体山などの展望が良い.所処でデジ一をガシャガシャやりながら、下りていく.空全体を雲が覆っていたのだけど、今は青空が多くなっている.ただ、足尾側は雪雲か.白根山方向はいつもの事で、やはり雪雲の中.

 雨量計の手前でデジ一をザックに仕舞っていると、男女2人が下山してきた.あれ、先程登って行った2人組ではないような気がするが、、大日尾根回りで、周回でもしてきたのだろうか?

阿世潟峠に着きビックリ.足尾側に通じる道に積雪がないのだ.楽で良いんだけど、いつもあるものが無いと何だか気になる.スパイクは外そうかどうか迷ったけど、この道は陽の当たらない所も多いのでそのまま歩く.


下山は阿世潟峠へ


トレースがあり、楽



大日尾根、中禅寺湖、太郎山、男体山 いつもの風景ですが、いいなあ




半月山



白根山方向は雪雲の中


こちらも雪が少ないです



振り返って社山



阿世潟峠 13:30


足尾への道 雪がありません



 その、陽の当たらない所ではやはり積雪があった.何と、登って来る一人の足跡も.更に、何か引きずってる様な跡も.何だろう.目を近づけてよく見ると、自転車のタイヤ痕みたいな模様がある.へえ〜、自転車を押してきたのか.タイヤ痕と足跡はずーーっと続いた.

 林道に出る前の沢の堰堤下流で休憩.チェーンスパイクを外すと足が楽になる.空は雲が無くなり青空だが、沢通しに吹き下ろしてくる風は案外強く冷たい.風花も舞ってくる.暫くは、風の当たらない左岸の堰堤近くでのんびり.



少ない雪道に登っている足跡.脇の跡は?


自転車のタイヤ痕か!



此処で大休憩 良い天気ですが、風花が舞っています



林道歩き


自撮り
   年々荒れてくる林道をテクテク.あれま、足倉沢出合い近くの鉄板橋が手前の橋脚が壊れ、斜めに落下.此処は、難なく斜め鉄板橋を登って渡る.更に、本流に架かる橋が、やはり手前の橋脚部分が崩れて橋の4分の1程が無くなっている.向こうの崩れた断面部分には登れそうになく、右側の上部がえぐれてる所をズリズリ下りて対岸に徒渉.利根倉沢出合いの沈下橋(コンクリート製) が、土砂で埋まり一面河原になっている.向こう岸の積雪がある所に自転車+足跡が.
 やれやれ、、、と思ったら、

 今度は道がない.道の所が沢になっている.幸い沢水は少なく中州に簡単に徒渉出来て林道に復帰、再度、ふう〜、やれやれ.最後の橋も壊れていたが、此処は下流側の沢水が、全て伏流に入ってしまっているので、ただの河原歩きで対岸の道へ乗り上がる.凄いねえ水の力.

 最後は驚いてしまったが、今年も無事に山行を終えた事を、山の神に感謝・・・ん、この辺りに山の神の祠はないなあ.んじゃあ、吹雪いている様な中倉山に向かって一礼.さて、帰ってビール飲んで寝るだけだ.紅白とか興味ないしね.




足倉沢の橋




利根倉沢出合いの沈下橋 土砂で埋まっている 自転車の人、担いでいくのね.凄いねえ




修復するのは大変そう・・・




本流の橋もザックリ 上流(右)に下りて徒渉




道が無くなっちゃってる(振り返って)




最後(三川ダムからは最初の) 橋 少ない沢水はこの僅か下流で全部伏流する




向こうは吹雪いてるのかなあ 駐車場着 16:50

下手ですがデジ一画像もどうぞ       Photo Nikon P7800 二代目 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.