◇1日目、滝見◇ 日光市 赤岩滝、柳沢右俣 もちまるやま:1365.5m 2010,9,18 - 19 訪問 爺 (ほとんど参考になりません) |
柳沢に訪れるのは6年振りの事だ.前回は、関東の滝○カ(の七人)達が雨の中を濡れ鼠になりながら「天女・・滝」を見に行った2006年の十月.ガスが出ていたり、紅葉がイマイチだったりでも、思えば懐かしく良く行ったもんだと感心する.冷たい雨だったが、情熱が皆熱く滝が見たい一心で沢(水)の中を遡っていった.雨に濡れたおにぎりだって美味しかった.この雨オフがきっかけで「雨爺」のニックネームが付いてしまった(笑).ま、今ではそれを既に返上し「晴爺」になっているんだけど(爆) 柳沢上流の「黒岩滝」、「天女・・滝」は2度、赤岩滝は数回(4回だっけ?)訪れているが、右俣上流の支沢はしっかり見ていない(というか、まともに撮影していない).以前のオフの時、雨が多いせいもあったが、支沢出合から僅かでなかなか見応えのある滝があったと記憶している.そこで今回は、その支沢の滝を撮影する事と、せっかく行くのだから赤岩、黒岩、天女・・はもう一度じっくり見て(撮影して)きたい.だが、そうすると時間がかかり過ぎ一日で回るのは爺の足では到底無理だから、山中泊で計画. 柳沢の滝群を見て源頭に詰めるとその上には「錫ヶ岳」がある.此処に登って湯元に下りるってのはどうだろう.爺にとっては無謀か? 等と昨年から計画し始めた.金精峠から前白根山迄のルートは登った事があるので問題はない.そこからの白錫尾根は、話しに聞いたりネット上で画像をみたりし、概ねは掴んでいるが爺の足でこのロングコースをどれ位の時間で歩けるんだろうか(いや、歩き通せるんだろうか?)、、、定かでない 二日目:錫ヶ岳 |
西の湖入口 6:00 |
朝日が当たる林道 |
そんな時グッドタイミングで 「錫ヶ岳」 山行の話が出、金精峠からの往復だが無事行ってくる事が出来た.「錫ヶ岳」周辺の状況もザッとだが判ったし、水(錫の水場)もほぼ確認出来たが、あまり良好とはいえない.いっそ、ツメタ沢を下降しようか.が、水が出てくるのがかなり下流そうなので、この心配はつきまとう.うーーん、と悩んでいた時烏ヶ森さんが「ツメタ沢遡行・・・」のレポをUPされるベストタイミング.左俣1950m付近に水流が認められたという.これあ、行かにゃなるまい!! 計画行程は一泊二日.赤沼から千手ヶ浜行き一番のハイブリッドバスに乗る.一日目は赤岩滝を見学し柳沢の右俣上流右支沢を探索.黒岩滝、天女・・滝を越えて源頭付近まで遡行して適当な所で泊.翌日は沢詰めして錫ヶ岳に登山.白檜岳からツメタ沢左俣に下降し、ハイブリッドバスに乗る.と、いうもの.久々にゆっくり写真撮影が出来るとあって、気分は最高である. 西の湖バス停で降りたのは爺の他3名.先行する若い男女2名に中年男性1名は、西の湖へ行くのかと思ったら柳沢の林道に入って行った.山の神で手を合わせたりしているの追いつき、”赤岩滝ですか?”と尋ねたら、「いいえ、ここら辺の散策です」 という.随分早く出掛けてきたものだと感心する. |
柳沢 |
狐 デジタルズームで |
良いお天気で気分が良い |
右岸踏み後 |
導標から本流を離れ、右支沢へ |
特に問題はなく、柳沢の徒渉をし右岸に渡って堰堤の上に着くと前方に金色風の獣が河原の中を動いていた.キツネだった.何かを探しているんだろうかあっちをウロウロこっちをウロウロ.堰堤の上に立っている爺には全く気が付かない.ズームを最大にして数枚撮影したが、何だかぼやけている.(後で聞いたら、デジタルズームはこんなもんだと言われた) 堰堤の上でじっとしている爺には気づかなかったようで、15分位してからキツネはその内左の樹林の中へ入って行った. 以前来た時より踏み後はかなりハッキリし、赤岩滝迄は迷う事はない.出合にザックを置き身軽になって手前の滝を越え、赤岩滝の前に立つが、その落差と澄んだ青空に映える水の白さが、相変わらず素晴らしい.早朝の日光はコントラストが強く撮影が難しい.しかし、出来より撮影タイムが好きな爺に関係はない.ダメ写真をバシバシ撮って日頃のストレス(ってあったか?)晴らしに努める. フイルムで撮った赤岩滝 |
赤岩滝 朝日に輝きすぎ、白飛び瀑布・・ |
本流に戻って 出会いすぐの小滝 |
遡行 滑の小滝 |
ゴーロも大きくないから難儀ではない |
小滝は楽に巻いていける |
赤岩沢の出合に戻り、柳沢の本流を遡行すると、右から7−8mの滝をかけ支沢が合流している.(今日は行ってないが)この滝の上すぐには、大木が積み重なった滝がありさらにその上は細い水流の滑滝になっている.この大きな流木の上に立つと僅かに中禅寺湖がキラキラ輝いて見えた.この流木、今でもあるだるか? 本流に戻り遡行を続けると、右岸のゴルジュ風崩壊地に出るが幾分記憶と違う景色の様だった.滝は小さくなり、大きな岩を腿まで浸かって通過して行った場所もない.大きな岩が沢を塞ぎその下を水が(両側に)流れている所は、右岸がやや開けている感じか・・・.思いこみもあるので、ハッキリではないけど. 正面に急なザレ場を見るとやや左に曲がり、岩溝を切って落ちる滝がある.これは以前と変わらない.乾いた岩にアクアステルスは効きがよいみたい.岩の上に立ち、”ううう、コントラストが・・”等と言いながら数枚撮影.水を飲み狭い青空を仰ぐ.遡行には絶好の良い天気だが、写真にはちと苦しい.腕が着いていかないからなお苦しい(笑) |
右支沢の8m出会い滝 |
崩壊壁 |
ゴルジュ帯の中の滝 この上で沢は左に曲がる |
大きな岩を抱えた小滝 |
滝の上に群生している白い花は? |
一枚岩の滝 |
上流に僅かで小滝の上に一枚岩の滝が見える.初めて赤岩沢出合より上流へ足を踏み入れた時、時間切れで引き返した場所は此処だった.この小滝には少し深い滝壺があったと思ったが、見るとそれ程でもない.又、当時は長靴だったので一枚岩の滝が登れず、小さくだが左の泥付き斜面を巻いた.今日は、大きな荷物を担いでいるが、豊富な足掛かりを得て難なく上に出られる.こんな熱い日は、水流でも良い位だ. 滝の上は滑になっていてヒタヒタと気持ち良く歩ける.間もなく二俣になり、荷物を置いて左俣(本流?)を少しだけ覗く.左から滑の沢を見送り100m位遡ると滝がある.チムニーでやや曲がっているので全貌は見えない.左の斜面を登ってみると全体で2段6−7m位か.下段は赤い岩に緑の苔が付いた、何とも綺麗な姿だった.後ろ髪を引かれる思いで引き返し、再び荷物を担ぎ右俣へ入って行く. こっちは殆ど渓相が変わらず、記憶とほぼ一致(爺の脳内記憶媒体も捨てたもんじゃない)滑を歩き、小滝を越えて行くと2段12mの扇状滝は、じっくり撮影するが強いコントラストに悩まされる.以前来た時より水はかなり少ないが水流の綺麗さは変わらない.右に寄ったり左に移動したりしながらここでもダメ写真を量産する(笑) |
上流の滑 |
左俣 |
右俣は滑 |
連続する小滝 |
快適に遡行していく |
滑が続き |
やや傾斜の緩い扇状滝 |
二つ目の扇状滝 |
扇状滝は右の水線を登り中段の水の中を横断して、上段は左から水の中に足掛かりを探して上に登る.すると、すぐに同じ様な形の簾滝が現れる.高さは扇状滝より低いが、やはり綺麗な形をしているので、これもじっくりと撮影する.この滝は左から水線沿いに登って行く.そこから僅か遡行すると真正面に水量の多い滝が見てくる.以前「黒岩滝」と間違えた右支沢の滝だ.沢からだと本流の滝と上下に重なり、2段滝に見える. 一旦黒岩滝まで遡り(つっても出合いからすぐだけど)、ザックを置きカメラと三脚を持って右支沢に入って行く.出合滝の下からも頭が見える(出合滝より)滝は120−30m奥にあり中々の水量で見応えがある.一見、20m位だが右の草付き斜面を登って上に行くと、下から見えない部分がありそれを含めて25m位と推測出来る. 但し、平らな所が3mと続かずこのすぐ上に7−8m程の滝が続く.対岸から眺めたら40m程の立派な滝に見えるに違いない.この滝は、苔がとても綺麗で階段状の岩に落ちる水がリズミカルに跳ねている |
扇状滝上流 |
上流に右支沢の出合滝が見えてきた |
右支沢25m滝 |
こんな滝があったとは・・・ |
滝上部 上の方は下から見えない |
この階段状滝、(ズーム最短)28mmの広角では全体を捉える事が難しい.滑で続くすぐ後ろが25m滝の落ち口だから、引きが取れない.撮影には足元に注意が必要だ.滝の上に登ると苔に覆われた岩石の間を水が流れている.大量の流木がありその木の下をくぐって上流に行くと沢は二つに分かれ、左は幅広(落差3m)の滝が湧き水を落としている.一方、右沢は傾斜の緩い滑滝になっているが、水は極端に少なくなってしまう.流木の上に滑滝が僅かに細い水を落として樹林の中に消えている.この水、今日は暑いせいか見事に美味い. 此処を最後に、この短い沢を切り上げて出合迄戻る事にした. |
右支沢 上流部には流木が |
上 |
右支沢上流右俣の滑 この上で水は消える |
右支沢上流左俣、3m |
戻って、出合滝 |
黒岩滝 |
柳沢上流右俣右支沢に見応えのある滝を見て再び「黒岩滝」下に立つ.水を右支沢に取られているせいか、こちらの水量は多くない.しかし、上部の黒い岩、下部の滑と変幻自在に落ちる水の奏でるコラボは深山にあって相変わらず素晴らしい.三脚にカメラを据えたまま、岩に腰掛け昼食を摂る.シャッターを切らずにじっくり眺めた後、時間を気にする事無く(大袈裟だが)撮影に没頭する. 左の笹斜面を登り、黒岩滝上部落ち口に出る.緩やかに傾斜している滑は、転んだら黒岩滝を大ジャンプしてしまうから、注意深く横断し対岸のブッシュに取り付く.抜けに草や小低木を掴みながら小尾根の裾を回り込むが、水量が多い時渡るのは危険だ.少し大変でも黒岩滝の高巻きを続け、「天女・・滝」の下に出た方が安全だろう. フイルムで撮った天女・・滝 フイルムで撮った黒岩滝 |
水量こそ多くはないが、綺麗な滝である |
黒岩滝の落ち口 |
滝上の小滝下を横断、上に行く |
天女・・・滝 |
「天女・・滝」上の沢は平凡になり、小滝が少しあるのみで遡行に困難はなく、大きな荷物も苦にならない.テン場に良さそうな場所を探しながら遡行を続けると、およそ2010m付近で水は涸れるが、右岸がコメツガの樹林帯で平になっている所があった.水が沢から湧き出して消えている所から台地の様な場所に上がると、そのまま設営できる場所がある. ツエルトの上にターブを張り、汗で湿っぽい下着を取り替える.焚き火をしようと思ったが、乾いた枯木が見つからない.今はそれ程寒くないので焚き火は止め晩飯の支度だ.と、言ってもお湯を沸かしインスタントラーメンを作り、食パン(ピーナッツバター)を出す.漬物も持ってきた.ビールはないが、これだけでも充分美味い. 陽が落ちるとやはり寒くなる.又お湯を沸かし、紅茶のティーバッグで・・・・砂糖を忘れたが、まあお茶だな・・・今度からはスティックにしよう(笑).寝袋にもぐり込み沢の水音を聞きながらいつしか眠ってしまった.風の音で目が覚めたのは午前1時頃.ゴーゴーと結構激しい.パラパラと音がするのはターブに落ちる木の葉か.明日は錫ヶ岳だ.風が収まると良いが、、、等とあれこれ考えながら又、眠ってしまった. ・・・続きます |
上段の釜 |
←から、見下ろす |
天女・・・滝≠フ上から 林道跡が見える |
沢も狭くなり、水も少なくなる |
テン場となるすぐ近く、水が脇落ちてる 下流を見る |
殆ど整地いらずのテン場 |
回りも平ら |
二日目:錫ヶ岳 Photo FinePix Z33WP |
当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.