滝見

日光市
三沢上流部探索2
三沢(17回目)


                  



2018,9,28 訪問


(殆ど参考になりません)
              
 先週(9/18)の上流部探索は思いもかけない収穫があった.ガスが濃くやや残念だったけど、上流域で思ったより楽に下降出来、綺麗な滝を見ることが出来た.が、帰路8環を置き忘れて汚点が一つ.今週はどっかの紅葉目当てに計画しようと思っていたのだけど、回収を兼ねて、先週の引き返し点から下を探ってみる事にした.

 今回は、かなり下降してしまうので登り返して登山道に復帰するのは 大変と思われる.そこで、2011年に歩いた“上唐沢左岸尾根”を下降路に選び、大笹牧場の柵沿いに回り込んで、下唐沢第2堰堤の所を横断.堰堤工事作業道(廃道)を通って霧降道路に出る・・と、いうルートを決める.

 この上唐沢左岸尾根には急な所はなく(但し両岸は急)、笹藪が時々出て来るが、チシマザサではないので抵抗感はさほどない.間違え易い所は1個所だけ.1758.9三角点のある尾根分岐だ.樹林の中で見通しは利かずだだっ広いから尾根形が判別出来ない.此処はGPS頼りになる.勘の良い人なら、右手を直角にして今来た方向を背にし、三角点に親指を当て人差し指の方向に向かえば良い(なんて、その場所で思った) 

 駐車場所は六方沢大橋の駐車場にし、丸山の東側山腹を巻く遊歩道から天空階段に出てぐるっと回り、上唐沢左岸尾根を下降という中々渋い周回ルート(今、そう思った(笑)) 三角点(点名は中ノ沢)は見た事がないので、それも見てきましょう.

 この下山ルートだって登りこそ少ないけど距離は長い.天気の良い日を選んで早目に出ましょう.



六方沢大橋Pから



さあ、スタート


丸山
 今週の中で天気が良いとされる予報日はこの日だけ.いつも暇な私はギリギリ前日の夕方でも決定出来る.家を四時少し前に出て、六方沢大橋の展望駐車場には結構車が多くある.三脚を立て立派なカメラを構えている人も何人かいた.なる程、朝日&雲海を撮っているのですね.私は、コンデジでパパッと撮り、橋を渡った方の駐車場へ向かった.が、そこには何台かの車があり、ちょっと駐めるのが躊躇われた.戻って、レストハウス向かいの駐車場に駐める事にした.帰りは車道歩きが少し長くなるけど、まあ、いいか.

 天気は良く気温は(車載温度計)11度.空気が冷たく感じられ、気持ちがいい.朝飯(いつもの力カップ)を食べ支度して5:50出発. 5時に出発しようと思ったけど、先週とあまり変わらないなあ.

 で、今回はキノコ撮影などあまり道草を喰う事をせず、歩く.紅葉はまだ早い.色づいているのはナナカマドとツツジの類.




あ、月が




沈んでいく




丸山をズームアップ




紅葉はもう少し先




渓は「中ノ沢」

 赤薙山を過ぎ、左に雲竜から沸き上がってくるガスの中、1983Pが目立っているのを眺めながら奥社には8:45分に着いた.まあ、のろい私の足だからこんなもんだろう.(先週は9:15) 単独男性2人が休憩中.挨拶をして休まず通り過ぎ、ヤハズの下降地点に着いてハーネスを着けていると、単独男性が不思議そうにして通り過ぎた.9:30下降開始.

 今日は先週よりやや東寄りの左俣本流右岸尾根を下降し、「苔2条滝」下を目指す.出だしはやはりすぐ急になり緊張感が湧きだしてくる.ガスがあると見えないから案外そうでもないけど、今日は晴れて下の方までよく見える.すると・・・怖いねえ.

 壁が出てきて窪地から涸れ沢に逃げると決まって涸れ棚.回避を繰り返している内に、だいぶ東に寄ってしまっている.西寄りに軌道修正をしながら下降していく.これまで先週のルートよりややめんどくさかったけど懸垂はなし.



赤薙山から男体山


キノコ やっぱり撮ってしまう・・・



ツツジの向こうに男体山、、が ガス隠れ




奥社方向にもガスが沸き上がってきたが、すぐ消えた









お、女峰山の頭




くっきりと1983P(内の外山) 登った人がいるなんて・・・



ヌメリスギタケモドキ


ダケカンバ ナナカマド


一里ヶ曽根から


下降開始〜
 急斜面から開放されコメツガ幼木がやや煩い尾根形をGPS頼りに進んでドンピシャリと、「苔2条の滝」が見えるアーチ状の上縁に出た.先週懸垂で下りた所とは反対側.ガスで見えなかった所だ.こちらには鹿道が下りた跡があり、難なく滝下におりる事が出来た.ラッキー. (先週)懸垂で下りた所を少し登ると、8環もめっけ.ラッキー!
 今回の山行で8環はないと困るので、3日前に買っておいたものは黒色のイタリア製.回収した物とサイズは同じで、こちらを改めて見たらフランス製だった.おお、私は舶来品を使ってたのか、リッチー( って、どこがじゃ)

 「苔2条の滝」はパパッと撮りすぐに下流へ.今日の足元も登山靴だから、沢は慎重に歩く.小滝は左を下りて先週お昼にした場所へ.10:45.おお、少し早く着きましたよ.

 ガスもないので下の滝頭もしっかり見える.その向こうはどれだけ落ち込んでいるのか判らない.足元にある滑滝も苔が多く生えている.下までは見えない(見える所までは怖くて行けない).

 さて、此処からは右岸尾根に上がり下降する.尾根に上がる途中見えた苔滝は、高さはどれ位あるだろうか?滝下が見えないので何とも言えないが、20mはあるかも知れない.



足元は急



「苔2条の滝」にドンピシャリ


ありました〜♪



「2条苔滝」の下の「流木滝」の下の滝




末広がり滝




太陽光で上が、、

 尾根の下降を始めると、すぐにシャクナゲの密藪が出てきて難儀する.鹿道も殆ど無く、まるで網の目をくぐり抜けているみたいだ.斜面が急になってきたので、試しにザイルを出しスルリスルリと下りてみた.初めの内は快適に下りていたが、ザイルを下まで長く垂らすことが出来ないので、引き寄せる時にシャクナゲに絡みつき、余計大変になる.結局、懸垂は止めてシャクナゲに掴まりながら下りて行く.

 下の方にやや平な斜面と、尾根が見えた.下り立ったらそこは藪も殆どない台地の様な場所.ホッとして、ザック  を下ろし、水を飲んで休憩する事にした.時間は丁度12:00だから、お昼にしましょう.滝音はするけれど水も飛沫も見えない.GPSに位置を記録し、地図を出して確認しようとしたら、地図がない.シャクナゲに奪われてしまったか.(一応予備は持ってきたので、大丈夫だけど) 8環を回収し、地図を献上・・・か.

 お昼のおにぎり弁当を食べながら、沢側の斜面を見ると鹿道なのかトラバースする様についている.お昼を食べ終わり、空身でそっちの様子を見てくる事にする.


トラバースして向こうの支尾根にのります


← の、途中から下に見える滝の頭



先週、この滝の上で引き返した


マクロ


藪・・・


休憩地


赤枠内画像の小滝を切り取り拡大
沢床が真っ白だった
 途中、3m程の距離で何も無い斜面になり、遙か下の方までストーーンと切れている所があり、これは怖い.僅かの幅で棚状になっているとはいえ、掴まる物が殆どない.延びている倒木の枝でバランスを取りながら通過.沢が見えるかな?と向かう途中7−8m程の滝が見えた.滝壺はなく、段を造ってその下にも続いている様だから、高さ自体はかなりあるのだろう.その先へ行って確認出来るか試してみたがよく見えない.覗き込めば見えるのだろうが怖くて駄目だった(情けない・・・).空身で来たからザイルもない.

 沢右岸を少し登ると出た所は上段と下段の丁度間(上段の滝下で下段の滝頭) どうやら、2段の滝を形成してる様だ.下段は先程見た滝からすぐ続いていて概ね(下段部分5m?位) 12−3m位か.上段はほぼ見る事が出来ない.

 切れた所付近から見える下流は、ザッと見た所 連続する小滝が見える.4−5個位か.下から2個目(辺り)は幅広で沢床が白い.曽の滝だけの様だが、温泉成分ではなく岩が白いのか? 光の加減かとも思ったけど、そうではないらしい.見える右岸の何処かに下りられる個所がある様には見えない.対岸だと、沢に近い所で部分的に下りられそうな所がありそうだが、果たして上からそこへ下りて来られるかどうかは判らない.


トラバース斜面、一段下に道のような形になっている
手前と次の枯れ枝に掴まり、通過


上流から続いてる滝 此処では7−8m位



意外に幅広の滝の様、上は、トラバースで見た滝の頭に続いているのだろうか




で、その下に続く滝 ザイルがあれば、その段差に下りられたのだが・・・




判り辛いが、小滝群 中央の滝が白い岩盤を流れ落ちている





 戻ってシャクナゲ藪尾根下降を続ける.全く捗らない.徐々に縦の空中戦もどきになってくる.やがて、尾根が切れ、崖の様なものが足元に見える.沢側に寄ってみるけど同じ.右に移動していくと、真下はシャクナゲを挟んで涸れ棚になり、その下は急な涸れ沢になっているようだった.その涸れ沢の右岸を我慢して下りていく.チラチラ見るがとても横断出来る所がない.この涸れ沢は岡田氏が高巻いたという沢か? いや、上部すぐ、涸れ棚で止まっているので、高巻きには使用出来ない.

 時間もかなり費やしているので、沢へ移動するのを止め以前来た事のある涸れ沢二俣へ向かう.(上唐沢左岸尾根1900mの尾根分岐より、西の涸れ沢1800m付近)

 今まで下りてきた支尾根をコメツガの幼木を掻き分けて東へ向かうと、藪が消えた.苔が着いたゴーロの涸れ沢を横断する.これは、上まで続いていそうだから、多分例の高巻き涸れ沢かも知れない.次があるなら、これを下ってくれば藪との格闘も避けられ、楽に下降出来そうだが、次はどうかな・・・.


強力です


“高巻き涸れ沢”かな?



見覚えのある二俣 どちらも上は涸れ棚


オオキノボリイグチ?
 見覚えのある涸れ沢二俣に下り、その下流にある涸れ棚からその下を覗いてみる.下にも涸れ棚があり、吸い込まれそうでおっかない. 少し休んで対岸斜面の窪地を登って支尾根に出る.この尾根もシャクナゲが凄い.以前来た時は、そうだったかな? と、記憶を探して見るけど とっくに脳の中で散らかって覚えてない.たまらず、尾根の反対側樹林帯に下りると藪は全く無い.

 上の方は多少コメツガ幼木藪に難儀するが、まあ順調に1900m尾根分岐に登り着く.少し休み、エネルギーを補給し中ノ沢三角点に向かって下りて行く.緩い勾配で、距離もあるから若干急ぐ(っても鈍足爺だから、たかが知れてる).

 この尾根、三角点までは殆ど藪無しで歩ける.膝下の笹は時折出てくるけど、かすかに踏み跡が判るから不安は少しもない.第一、尾根形を外さなければほぼ迷わない.

 歩く人などいるのだろうか? テープ類も一切見かけない.展望こそないけど、尾根の雰囲気は悪くない.ヤシオツツジの季節は、どうなんだろうか.それを狙ってみるのも面白いかも知れない.


支尾根に向かって登る斜面


ま、キノコです つい撮っちゃうのよねえ



支尾根の藪を避けて登る、上にコメツガ幼木藪(鹿道を拾えるので割と楽)



こんな感じの所を我慢して登ると


特に特徴もない樹林の中 1900m尾根分岐


若干上唐沢側を歩くと、踏み跡が散見される


三等三角点 ヤハズ下降からこれまで人工物を見たのはこれが最初かなあ


死の天使
 樹林の中の三角点ピークに着き一休み.此処で熊鈴を着け、北東に向きを変え、1456P付近から上唐沢に下降する.三角点を過ぎてからはほぼ笹藪だけど.概ね鹿道を拾える.どの辺りになるか判らないけど、無言のガサガサがあった.又、上唐沢を横断し大笹牧場から下唐沢へ行く途中でも無言のガサガサ.

 堰堤を渡り、作業道(廃道)を霧降道路に出て一安堵.此処まではまだ明るかったが、六方沢大橋では真っ暗になってしまった.あ〜あ、疲れた.



林床は膝上の笹 何とも美しい樹林です



上唐沢


クロベ? かなり大きい



広い笹原 右へどんどん行くと大笹牧場のフェンスに出ます



下唐沢の堰堤、(地図で3ヶ所あるうちの真ん中) 渡ると作業道 


霧降道路に出ました 17:35
 Photo Nikon P7800 二代目 

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写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
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