◇滝見◇ 日光市 上タケ沢上流部探索 (5回目) 2018, 5,16 訪問 爺 (ルートや時間は参考になりません) |
さて、先週の上タケ沢上流部探索は、尾根周りで時間が掛かったものの、”円形劇場”を見る事が出来たので、私としては充分成果があった.更には、その下にあるF2(30m滝)下へ降りる算段もみつけてきた.何しろ、ルーファンなどで時間が掛かった為F2に下りるどころか、F3(円形劇場25m滝)の滝前でもゆっくり出来なかった.こんなんでは、デジ一+三脚を担いでそこへ行ける訳がない.あ、行けるだろうけど日帰りは完全に無理. 渓泊まりで行くか、デジ一撮影は諦めるか・・・思案.そろそろ花の季節でもあるしなあ・・・ 先日の帰路、例の壁を少し下流方向に歩いて見た.全部通した訳ではないから何とも言えないが、この壁は同じ様な高さでズーッと続いている様だ.基部に鹿道が通っているので、どこか、沢から登って来る事が出来るのではないか? そう思うと、困った性格で居ても立ってもいられない.まあ、行って駄目なら25m滝見学でもしてきましょう・・・と、軽い気持ちで出掛ける(ホントは一か八かなんて部分もかなり(笑)) その前に、左岸斜面取り付きを何処にするか決めておかなくてはならない.が、実は検討はつけていた.葉のない時期(真冬だけど)に通った時、登れそうな斜面がある所を見て、此処からF1(25m滝)或いはF2の上まで行くことは出来ないだろうか、と. |
ミニゴルジュを俯瞰 |
向こうからこっちへピョンピョンと渡る |
好きな場所で、いつも撮ってます |
鬼怒川を先週と同じく裸足で徒渉、急斜面に汗し、尾根を回り込んで仕事道を歩く.深沢に下りて飛び石伝いに右岸に渡り、この沢に一つだけある堰堤近くまで緩く登って行く.今日も沢水の中は殆ど歩かないので沢靴ではなくトレッキングシューズだ. 堰堤下の滝は、殆ど隠れて見えない.初めて来た時、フイルムカメラで一所懸命撮っていたことを思い出した.渓としての雰囲気はとても良い.二条に流れる小滝は飛び跳ねて対岸に渡る. 堰堤の上流に降り、二俣までは10分もあれば着く.(左)下タケ沢の出合い近くに綺麗な滝があるが、今日は寄っていかない.上タケ沢は右俣で暫くは広い河原歩きが続く. |
上タケ沢 |
沢は広い河原 |
あの壁の何処を通ろうと言うのでしょう、、 |
左岸、崩壊が激しい |
目星をつけておいた左岸斜面に取り付き、早々の急斜面に息があがり汗だくになった.右側に急な涸れ沢を見てザクザクした岩屑の斜面を登り尾根に出たら、その左下は右側よりも急なのでちょっとビビル.木の根だらけの尾根は登るにつれて次第に狭くなっていく.尾根が急でないのが、今のところ幸いだ. 間もなく予想していた壁が現れた.高さもあり登れるなんて代物ではない.壁下(基部)には鹿道があり、それを辿る様に登って行く. |
これでも急斜面 |
細尾根を登って |
もう壁が出てきました・・・ |
鹿道は、掴む物もロクにないような斜面を横断している.こちらは、四つ足にしようと、蹄などないから土中に木の根を探しながら慎重に横断.こういう所、帰りは出来るなら通りたくない. 少し行くと、手掛かりも木の根も無い様な砂地の斜面を、1.5m程下に鹿道はジャンプしている.綺麗に着地出来るなら良いが、僅かでも傾いたら右斜面を滑り落ちる事になる.その前に重いザックが着地と同時にのしかかり足の一本も折ってしまうかも知れない.飛ぶなんてちょっと出来ない. 下の涸れ沢に懸垂で降りる事にした.降りてみると、沢の方が何だか安定する.沢を少し登ると鹿の足跡が出てきた.鹿はこの沢の左岸に登っている.とすると、この(沢の)先は行き止まりか? と、左に曲がった沢の上流を見上げる.曲がった所まで行って、ダメなら鹿の足跡を追って左岸にのぼってみよう、と、僅かに水が浸みだしている沢を遡る.上流の曲がった所へ行き、ラッキー! と、手を叩いた. |
掴む物が無い様な斜面をトラバース |
壁の基部を緩く登って行く 向こう白っぽいのは涸れ沢左岸 |
厳しい所が続き、振り返って |
沢へ懸垂で降りました |
手前には左岸に登る鹿の足跡、上の明るい所を曲がれば・・・ |
3m浸み滝 |
ラッキー 此処を登ります |
沢には3m程の浸み滝が掛かっていたが右岸が楽に登れそうな草付き斜面になっている.右岸に上がり、尾根まで登ると、その向こうは凄い崖.足元が落ち着かなくてその尾根は登らず、こっち側の斜面に一旦逃げる.登ってシャクナゲが生えているのを見て再び尾根に上がる.しゃくなげは藪と言う程ではないので安心.此処には鹿道もあり、シャクナゲをくぐる様に通っていた.僅かでシャクナゲは消え、岩場を避ける際どいトラバースをして少し登ると又壁が現れた.これも圧倒される壁だ.この尾根からの右へも左へも同じ様な高さで続いているのだろう. ゆっくり休みたかったが、これまでも平らな所は殆ど無く壁下も落ち着かない.水を飲み、パンを食べて壁下の鹿道を追って行った. 枝尾根を乗り越え、涸れ沢を横断という事を何度か繰り返す.涸れ沢の下流には決まって涸れ棚がありその下はほぼ見えない.おっかないから、確認などしには行かない. そんな、こんなで見覚えのある所(ゴルジュ支沢左岸尾根)が見えて、安堵.枯れ木に腰掛け水を飲みおにぎりを食べた.ふう〜、帰りにこのルートを使うのはちょっと考えものだ.帰りは尾根ルートにしよう.大変であることに変わりはないけれど、少なくともこっちより危険は少ない. |
尾根に登り反対側は、、、おっかない |
上に見える尾根に再び登って |
シャクナゲの下を通ります |
この下流が浸み滝のある沢になるのでしょう |
基部を歩いていきます |
此処は少し下って下の基部に移動します.右は水が少し滴り落ちてる涸れ棚 |
下から上がって来ている沢形の窪地. 二本の木に向かって鹿道が付いています. |
枝尾根を乗り越え、涸れ沢を横断という事を何度か繰り返す.涸れ沢の下流には決まって涸れ棚がありその下はほぼ見えない.おっかないから、確認などしには行かない. そんな、こんなで見覚えのある所(ゴルジュ支沢左岸尾根)が見えて、安堵.枯れ木に腰掛け水を飲みおにぎりを食べた.ふう〜、帰りにこのルートを使うのはちょっと考えものだ.帰りは尾根ルートにしよう.大変であることに変わりはないけれど、少なくともこっちより危険は少ない. |
同じ様な風景の所を通過します |
ザラザラと崩れる足元に注意して横断 |
沢形の下流は決まって涸れ棚.近寄れません |
ゴルジュ支沢上流に到着 |
円形劇場 |
円形劇場は先週ゆっくり(でもなかったけど)見たので、デジ一撮影は後回し. すぐに下のF2へ向かう事にする.右岸を壁の基部まで上り回り込むと、何と円形劇場と同じ様な光景が広がっている.上から落ちる(F3の様な)滝こそないが、岩の間から大量の湧き水が落ちていた.水はガレに吸い込まれる様に消えている.ガレを横断する時、その下から勢いのある水音がした. 上タケ沢本流に降りる前に、”支沢の3段滝”が見えるかどうか前方の尾根に乗ってみたが、それは見えず、真下に河原の涸れ沢が見えるだけだった.この尾根のもっと下の方なのか? 下降するのにルートが見つからず、ザイルで一回懸垂.後は問題なく降りられるのでザイルはそのままにしておき、本流に着地.5回目でやっと来る事が出来たが、疲れていた事と帰りが気になる為あまり感慨はなかった. |
右岸を上って |
回り込むと |
おお〜 |
F2(30m滝) |
F1(25m滝)の頭 |
沢に下りて上流を見ると |
時間もかなり押しているのですぐにデジ一撮影をと、三脚を立て雲台をつけカメラを付けようとしたら、雲台に取り付けるクイックプレートが、カメラの下に着いてない.へ? ・・・・ クイックプレートは2個有り、1個は望遠ズームに着けたまま. あああ、そうか、あの皆既月食の時それを500mm望遠で撮る為そっちに付け替えたまんまにして忘れてた・・・ ああ〜凡々ミス. 手持ちで何枚か撮ってみたが、あ〜あ 疲れがドッと出た. 帰路の足は特に重かった.F3に戻るまでにヘロヘロ.まあ、それでもしっかり見られたんだからと気分を変え、F3を後にする.幾ら気分良くったって登りは登り・・・やっとの思いで稜線に上がる、 |
F1の頭に近づいて、すぐ下に河原が見えます |
上の湧き水が滝となって落ちてます |
F2 |
湧き水滝とF2 |
ユキワリソウがありました |
先週下降したばかりの稜線尾根だ.下りはほぼ間違えずに降りる事が出来た. 鬼怒川徒渉も明るさが残って、薄暗かったけどヘッデンを使わずとも車に戻る事が出来た. 今回の滝見で、上タケ沢は一応終了する.F1までは楽なので、凍てつく時期には又訪れてみたい. |
コバイケイソウを見ながら稜線に向けて登ります |
この岩場を越えれば稜線はすぐ |
午後遅いから色合いは今一つ |
先週置いた木の目印 |
帰ってきました |
(デジ一) 18mm |
(デジ一) 40mm |
”デジ一” と表記のある画像以外は → Photo Nikon P7800 二代目 |
当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.