◇山登り◇

日光市 足尾
塔の峰

とうのみね:1738m

                  



2013年 9月 28日 訪問

爺  yuki  &  nob
(時間やルートは参考にしない事)
              
 辛い長丁場の三界岳に登ったのは約2週間前.予定では yuki も同行するはずだったが、持病(になってしまった感)の足が不調.ま、日頃の運動不足もあると思うのだけど、三界岳の行程時間計画(ルートは概ね私だが)迄立てたのだからやや悔しい気分だろう.「どーだ、リハビリに山にでも出かけっか?」と、誘ってみた.少しの間山から遠ざかっているから、古賀志山とか夕日岳とかその辺りだろうと思っていたら、「塔の峰」だという.舟石峠から舟石新道を探し歩いて登るのだという.ま、道があるし藪漕ぎ苦労のない所を選んでるんだろうと二つ返事.

 「塔の峰」と言えば地図に山名表記はないが、私が知っている藪志向の面々は既に登り済み.その良さもいろいろな方のレポで確認済みで多少なりとも興味はあった.「舟石新道」においてもしかりである.ただ、私の場合古道とか新道とかの由来や遺跡などは良く判らず、深く調べるなどの根性も持ち合わせていない.ザックリ言えばミーハーに近いのだ.ま、そう言う事はおいといて、、、yuki が nob (バイシクル好き長男)を誘ったら詳細を何も聞かずに OK! 長男は自分が誘われる場合は概ね登山道歩きと思ってるから、ちらりと「舟石新道」ってとこ登って行くんだよ.と、軽く知識を与えておいた(笑)

 銀山平には庚申山へのツアー登山らしい十人位の人がマイクロバスの傍で支度をしていた.舟石峠の駐車場に着いたら、4−5台の車が既に駐まっている.皆さん早い.何処へ行ってるんだろうか? 我々も、朝飯を食べて出発.新道の入り口はよく判らないから、適当に涸れ沢の脇から登って行く.桧(杉?)の樹林帯の中は作業道が切り開かれていて”道”なるものが判別出来ない.が、涸れ沢から枝尾根を登って行くと、それと判る”道”に出た.木に打ち付けられたブリキのプレートがそれを教えてくれる.


舟石峠から出発、 晴天です♪ 7:45


樹林帯を登って・・・


舟石新道に合流した事が判る、ブリキの標識


道形がハッキリ


結構幅広の登山道並



1251P三角点の西鞍部、平で何処が道だか・・・
8:30


涸れ沢に出ると道をロスト


多分道を外れていたと思うのだが、此処ではまだ気づいてない.この壁際を出たあと上から道が合流・・・
 今日の行程は”舟石新道”を忠実に通り、日ヶ窪峠から尾根登りという計画.道を失ったとしても、意地でも回り込んだり適当に歩いたりしないことを決めていた.初めの内、道はハッキリしており立派な登山道もどきであった.道は丸石沢源流(概ね涸れ沢)の数ある枝沢を横断する様につけられている.急勾配の所はあまりなく中々高度が上がらないが、元々のスタートが標高950m付近だから、塔の峰までの標高差は700mちょっと.

 涸れ沢(急峻なルンゼ)の横断で道が崩壊していたりするが、足元はしっかりしているので不安無く通過出来る.枝沢横断では沢まで道は判るが、対岸に道やマークを見つけられない所があって、全員で道探し.こんなのも結構楽しい.中には木の前後にマークが打ち付けられているが、斜面が(多分)崩壊して道が寸断され、続く道形が全く判らない.しばらく3人で右往左往し、鹿道を辿って少しの岩場をトラバース.小尾根を回り込むとこれまでと同じ様な道形が出てきてホッとした.ただ、これまで頻繁にあったマークが全くない.不思議に思いながらも方向は同じなので歩いていくが、yuki が上を指さし7−8m上に道の様な水平線が見えるぞ! あれは確かに道だと思ったが、こっちも同じ位のレベルなので小尾根の回り込みが終わったら合流するんだろうと、そのまま進んで行く.



簡単に越せる沢でも、道を造る為に石積みされていたのか
が、この後対岸で道を失う(何度目だ〜) 9:45


道はどこだ〜〜 と、探しながら急登


笹が膝上程度でやや濃くなり踏み後はうっすら


イタヤカエデかな、大きい 10:15
 世の中思う様にはいかないもので、道は合流せず涸れ沢に消えてしまった.あの”道”を目指して涸れ沢の左岸を登って行くと先程の水平線はやはり道で、こちらにはマークがあった.涸れ沢を横断し斜面をトラバースしていく様になると細い踏み後となって膝程の笹に隠れ、ともすれば見失いがちになる.1430m付近の枝尾根に上がると針葉樹林帯になった.笹は少し深くなるが踏み後は続いてる事が判る.この辺りで nob が右足に痛みを訴える.同じ方向のトラバースが続いた為と、踏ん張りの利かないトレッキングシューズの為、足を痛めたらしい.反対方向だったり、登りとかなら平気らしい.

 ひと登りで鞍部に着く.此処は「日ヶ窪峠」と呼ぶらしい.100m位南には1455.9mの三角点がある.一応確認してきたが、膝下の笹に隠されていた.特に展望がある訳ではないので、倅達が待っている峠に戻る.此処からは予定通り道から外れ、やや藪の濃い尾根を北に登って行く.藪と言っても鹿道の様な踏み後があり、さほど難儀ではない.



針葉樹(カラ松)林帯に出る 丸石沢右岸尾根の
1340m付近 尾根の下降方向にも踏み後あり


日ヶ窪峠 ここから道を離れこの尾根を登って行く


笹も膝上程度、気分良く登っていける


1650m付近の広場、ダケカンバ林が美しい 11:05


ダケカンバ林の中を緩く登る


 やや急斜面を凌ぎ、1650m辺りでは少し広いまるでテン場の様な広場があり、ダケカンバが美しい.寝転んでゆっくり休みたい気分になる.細かな鹿の糞は点々と見られるが、沢入山近辺の様に多くはない.此処から緩く腰高の笹斜面を登っていく.倅達はドンドン先へ行ってしまう.足を痛めた nob も、そんなアクシデントを感じさせない.普段(といっても休日)、自転車で結構長距離を走ってくると、体力もつくみたいだ.リハビリといっていた yuki も、上の方に見えなくなってしまった.一人置いて行かれた私は、左の樹林帯に移動すると笹藪が切れて歩き易い.

 頂上に近くなると、笹藪は膝上程度になり僅かで開けた場所に躍り出た.まず目に入ったのが皇海山、その左に庚申山.こうしてみると、皇海山は登る山というより、遠くから望む山の方が似合ってる気がする(個人的感想です) 風もあまりなく予想していた鹿の糞もあまり見ない.
 今日は(我が家では珍しい)頂上でカップラーメンを食べる事にしてきた.お湯を沸かそうとコッヘルを出すと、何と内側が少し黄色い汚れがある.
「ん、もすかして昨年皇海山から帰ってから洗ってなかっただべか?」
「テイッシュで拭いてみっか」
「ま、こういうこともあろうかとこれ持ってきたから、ホレ」
 乾いてしまったクイックルワイパーのウェットテイッシュを手拭きにと湿らせてきたものを得意げに差し出す.
「おお、汚れが綺麗にとれるだよ(嬉)」
「んだけんどが、何か匂いがするね」 
「あれに、匂いが付いてんだね、どうするよ」
「ま、水は多く持ってきてるからあらえばいいべ」・・・・・・・・バシャバシャ・・・・・・・「おお.とれたっぺよ」
 ガスに火を点け、新しい水を入れたコッヘルを覗き込み
「うっすらと”あぶら”みたいなのが浮いてるな」
「これぐらい大丈夫だべ、沸騰させればおっけだよ」
 確かに消えたが、沸騰の泡で見えづらくなっただけだろう(笑)
全員カップラーメンにお湯を注ぎ、作ってきたおにぎりを頬ばりながら皇海山を眺める.至福じゃ〜


笹藪は腰程度、所々浅いが笹に隠れた窪みがある


上が開けている.足を痛めてる筈のnobが先頭?


ふう〜、、、やっと着いた


山頂(1738P) 11:30


存在感を示す 皇海山 紅葉はもう少し


帰りの尾根は歩き易い 1600m付近 


笹が出ても踝程度 1530m付近 


ちょっと展望のある岩場のケルン 13:00
 さて、1時間程過ごした山頂から皇海山と”たそがれさんの山名板”に別れを告げ、帰路につくが、同じルートは下りずに1528Pを通る仁田元沢右岸尾根を降る.塔の峰山頂からすぐに真東へ下りていった為、仁田元沢下りる北東枝尾根に引き込まれそうになるが、 yuki のガイドで予定の尾根に乗る.烏ケ森さんのレポを参考にしたこの尾根は藪も殆どなく歩き易い.1529Pを過ぎて小さな岩場があり、北方面が開けている.頭に雲を被った男体山が、その左には大平山が良く見えた.手前には中倉尾根が横たわる.誰が積んだか、ケルンがあったので、少し離れた所に新しく積んできたがミーハーだねー、、、

 一個所急降下があるがそれ程困難ではない.1251P三角点の西鞍部で舟石新道と合流し、後は往路をのんびり下る.時間をかけての道探しとハイキングも結構面白かった.

 あ! ”あぶら”入りカップラーメンで誰もお腹を壊さなかった事をつけ加えておこう(笑)


ケルンのある岩場から男体山遠望、手前は社山だよな


同じく、(奥)大平山とか手前に中倉尾根とか


此処から急斜面になる 1300m付近



右から下降、新道に合流.朝、此処を登っていった
13:55


舗装道路 14:35 (舟石P着 14:45)

当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.