山登り

日光市(足尾)、
大平山(松木山)

おおひらさん:1915m


                  



2020,1,10 訪問


(あまり参考になりません)
              
 大平山に行ってきました.
 この大平山は栃木百目山≠ノなっていません.理由は分かりませんが、中倉山やオロ山なども選定されていないところを見ると、足尾鉱害に関係してるのでしょうか.又、此処大平山に至っては登山ルートがありません.極めて薄い踏み跡と、古いテープなどを頼りに行くしかないので、一般的じゃないよ!の、考え方もあるかも知れません.(百名山に選定されてる錫ヶ岳も同様ですが・・・)  ま、そういう難しい問題は苦手なので深く考えることはよしましょう.

 三川ダム(銅親水公園)に着いた時(車載温度計)気温は2度.暖かい冬だ.駐車場には白いミニバンが一台駐まっていた.出発しているのか休んでいるのかは判らない.朝飯を食べ、支度をして暗い内にヘッデンを点けて出発.暗いと言っても時刻は6:00.それ程早い時間ではない.歩きはじめにヘッデンなど使ったのは、いつ以来だろうか?

 今日は、長い林道を歩き監視カメラ施設跡か尾根に取り付いて、1805Pから山頂に向かう.冬だから雪は当然ある.雪質によっては行程が捗り、山頂に着く時間によっては、社山へ縦走出来るかも知れない.一応、そういう事も想定に入れておいて、「もし、正午までに山頂に着けなければ、山頂から往路を戻る」 と、次男に伝えておいた.ま、家を出た時、駐車場を出発した時 そして、林道の(雪の)状態を見た時、これは縦走可能だな、、と、自信満々だったのだが・・・

  下手ですがデジ一画像もどうぞ



安蘇沢に架かる橋




橋から上流、 河原を歩いて向こうの斜面を林道に上がる

 九蔵川を徒渉し林道歩きがスタートする.クネクネ曲がって、かなり長い道のりである.本来であれば1179Pから東に下りている支尾根を使って南東尾根に出、クネクネ林道終点に登り上がるのが時間的にも近いのではないかと思われる.以前、安蘇沢の橋を渡ってすぐの斜面に取り付き、南東尾根を登った事があるけど、中々大変だった.

 今回林道を使った理由は、始めに楽をしたいというのと、林道からの眺めをデジ一に納めておきたい・・というもの.一度、淀沢を遡行し林道に出て大平山に登ったことがある.その時、この林道は結構開けているのではないかと思った.

 安蘇沢の橋が壊れていた.大して驚かない.昨年末(といっても、先々週)に九蔵川の橋が水害で壊れているのを見ているから、こっちでも同じ事が起こってる事は想像出来ていた.橋の左側の斜面を下りて沢に下りるけど、この斜面の泥がカッチカチに凍っていて、結構大変だった.





綺麗なカーブミラーで、こきたない爺を自撮り


2号堰堤


林道に雪は無し
 林道を、ただひたすら歩くだけなので特に記す事もない.強いて言えば、赤倉山から朝日が昇ってきたのを観て、おお、やはりこういう林道歩きはいいわねえぇぇ〜 と、感激(してる振り).そんな事が沢山ある訳はなく、一つ目の分岐に着いた.何と、大して撮影などしてないのに出発して1時間半も掛かってしまっているのか・・・・ これなら、やはり早く南東尾根に上がってしまうべきだったなあ、、と、少し後悔.此処まで来てしまったのでは先に進むしかない.

 1151P付近に二つ目の林道分岐に着いたのは8時で2時間も経過している.うーーん、時間が掛かるなあ.分岐を左折して淀沢方向に行くと、林道は荒れて落石が多くなって来た.それでも、南面がよく見え、中倉山や沢入山が雪を被って雄大な姿を見せている.早速デジ一でガシャガシャ.道草を喰い始めた.もういいかな、と、思うものの、この次は来られる保証はない.もう少し撮っておけば良かった、、と、後悔したくもない.更にガシャガシャ.時間が掛かるなあ.あ、イヌワシが二羽舞っている.そうだった足尾はイヌワシも多いのでした.ピーヒョロロ・・≠チて、 あれッ、、トンビだったのか

 林道が南東尾根を横断する所に着いた.尾根に取り付き監視カメラ施設跡に着き、皇海山の姿に見とれる.又、デジ一を出してガシャガシャ.ま、帰りはヘッデン必須だから、多少の遅れはやむをえない.と、まだ社山への縦走は出来ると思い込んでいる.



歩いてきた林道


南尾根


一つ目の分岐、右へ


この植物は何だっけ?



赤倉山から日が昇る



二つ目の分岐、左へ戻る様に曲がる


雪が少し出てきました



林道から、 中倉山、沢入山



何かおかしくねーか?


カラ松の向こう、徐々に・・・



中倉尾根、手前南東尾根



淀沢 小滝が連続する所が林道から俯瞰できます


淀沢を横断



南東尾根横断点、右上が監視カメラ施設跡 これから登る尾根遠望、雪がありませんね 9:00




盟主皇海山 堂々とした姿です




尾根から東側

 ツツジ系の木が多く歩き易い尾根を登る.右手に先程歩いて来た林道がよく見えた.長かったなあ〜というのが実感.やはり、特に目的が無い限り、大平山に向かう場合は南東尾根登りだろう.ところで、この辺りまでツツジ系の低木が多い.アカヤシオとかなんだろうか? 木だけ見ても判らないなあ.季節には花が多く咲く尾根なんだろうか.

 すぐに、カラ松帯に入り笹の急斜面になる.鹿道とも(人の)踏み跡とも言える様な笹斜面の直登で、背中に汗をかいた.傾斜が緩んだ1550m付近のやや平らな所で休憩.防寒ジャケットの下のセーターを脱いだ.ついでにアンパンを食べる.南向きの広い尾根は雪が殆ど無い.たまに出て来るがすぐ終わる.凍ってもいない.間もなくそれ程広くはない立ち枯れ帯に出る.傾斜は更に緩くなり、これから登って行く尾根の上部が見えてくる.うーーん、長いなあ・・・


カラ松帯の登り


左側、樹幹通しに中倉尾根


右に転じると社山


立ち枯れ帯



笹の中に続く踏み跡 夏は笹に隠れます




雪は少ない

 立ち枯れ帯を抜け、左にそれまで樹幹に見えていた鋸山や皇海山がさらによく見える様になってきた.1600m付近で広い笹尾根から少し谷側に寄ると、絶好の好展望地がある.此処で又道草だ・・・.オロ山は庚申山の手前に被さって存在感が少しマイナス.奥には袈裟丸山も見える.

 一通り撮り終え、笹原の踏み跡に戻ると、風に乗って(?)人の話し声の様なものが聞こえた.社山にでも登ってる人達の声だろうか?とその時は思った.少し後に、今度は大きな何か獣の様な吠え声(熊ではない)が、響き渡る.続いて更に大きく断末魔の様な叫び声も.しばらくして、静になりそれっきり声らしいものは聞こえなくなった.何だったんでしょう.

 広い笹斜面を更に登っていくと、雪が連続して出て来る.新雪ではなく湿った重い雪だ.













男体山と社山




松木渓谷



大岩


ダケカンバの疎林
 崖マークの上に大きな岩があり、絶好の休憩場所なのだけど、山の住人達も同じ思いの様で、笹のない地面の上はフンが沢山.今はいいんだけど、暑い季節は匂ってきそう.足尾の山の特徴だなあ.そのすぐ上の台地でスノーシューを着けた.昨年は一度も使ってないし、あまり慣れてないのでキチッと装着出来るかどうか心配だったが、何とか出来て良かった.さすがに、ツボ足より遙かに快適.時間が大夫遅れてしまったが、これで挽回出来るぞッ、、、と、その時はルンルン気分で思った.

 今日はスノーシューの他に、チェーンスパイク、アイゼンも持って来た.チェーンスパイクは笹の急斜面用.アイゼンは社山の登り用(手前、樹林内は凍ってると思う)だ.

 1805Pの手前には少し深い笹原がある.僅かな区間だけどシューで歩いてても膝位まで沈んだ.そうするとスピードが落ちる.1805Pを越えれば深い笹原も無くなるだろうと、出来るだけ鹿の歩いた跡を頼りに登って行くが、疲れる.

 1805Pに着き上を見ると、左斜面(丹平冶沢側)には殆ど雪が無い.鹿道がその斜面にクッキリ現れている.此処で一旦スノーシューを外した.尾根上は笹の深い所に断片的に積雪がある.風も無いので、谷側に付いている鹿道を通る事にした.



雪が多くなって来てツボ足では辛くなってきました



スノーシューを着けました


1805P手前 大平山 何だか遠いなあ・・・



ここはそこそこ快適だったけど




下は丹平冶沢 この辺り、谷側に鹿道があるが、凍っていておっかない 尾根の中央を登りました

 初めの内は快適に思えた、が、トラバース気味の登りになると、踏み跡に残る雪が凍り付いて滑る.地面も同じく凍っているからかなりやっかい.滑って転倒すると掴む物は膝下の細い笹だけ.こんなの2−3本掴んだ所で、落下していく人間の重さに耐えられる訳がない.転がったら何処まで落ちるか・・・

 以前、丹平冶沢の大滝見学をした時、滝下に数体の鹿の死骸を見たが、此処からだと丁度その辺りに転がり落ちていくのではないかと思った.そうなると、怖くなり踏み跡から離れ四つん這いで尾根中央付近まで登り返す.少し丈のある笹藪の中に着き、ホッと一息.チェースパイクを着けて通れば良かったなと思うも、滑り止めを装着した過信で人生振り出し・・・なんて事になるかも知れない.

 ああ、これだったらスノーシューを着けたまま、笹原を登れば良かった、と思いながらコメツガが何本か立ってる小ピークに着いた. あー疲れた、疲れた.挽回どころ結構時間が掛かってしまった.此処で山頂を見上げ、社山への縦走は諦めた.



富士山が見える所だと思ったけど、今日はダメですね




ああ、あそこが南西尾根の分岐

 南西尾根への分岐までは鹿の踏み跡があり、案外楽に登り着くことが出来た.しかし、主稜線に鹿の足跡は全く無く、いやーーな予感.此処も山頂方向までは僅かの区間だが深い笹原になっている筈.夏道は、しっかりした踏み跡もあるのだが、今は当然見えず真っ平らだ.此処で再びスノーシューを着け、山頂方向へ.

 雪に触ると表面が固いので、これは沈まないだろう、ラッキーとばかりに少し歩いたら、右足が表面の固い所を突き破る.その衝撃で左足も同時にバリッズボッ.太腿付近まで潜ってしまった.悪い事に割れた固い表面の重いい雪がシューの上に被さって・・・・手で雪を掻き上げたりジタバタしながら何とか抜け出したが、腿が攣りそうになりえらい疲れた. こんあんで、山頂まで行けんのか、オイ!

 蟻地獄の様な所を抜け出し、樹林帯に入ると殆ど沈まず、快適になった.山頂に着けば社山側からの踏み跡があるのではないかと思ったが、あるのは鹿の足跡だけ、6度目の寂しい山頂である.展望はイマイチであるけど、唯一南方向に富士山が望めるのだが、今日は見えない.

 稜線を社山側に行き、陽の当たる所で休憩.お昼ご飯にここんとか、こればっかの助六寿司.暖かいお茶と一緒に入れて来たので冷たくない.冷たくない寿司なんて、、と、思う人もいるかも知れないが、寒い所で冷たい寿司など震えてしまう、美味しくない(←爺だけの感想(^_^;; )



鹿の踏み跡もない稜線



ジタバタしました


何とか山頂に到着、疲れた〜 12:50



山頂からの眺め




 お昼ご飯を食べてる間に空が曇ってきて、雪がちらついてきた.風が樹林の中から吹き付けてくる.それ程強くはないが、冷たく寒い.時刻は13:20 さあ、帰りましょう.

 下山は往路を戻る事にした.1805Pからオオナギ沢右岸尾根を下降することも考えたが、攣りが起きそうな疲れた足で、あの急斜面を下りるのは苦痛に思える.監視カメラ施設跡からの林道も長すぎるので割愛.1179三角点から左に下りる尾根を下り、時間短縮をする.ま、それでも三川ダムに着くのはヘッデンギリギリっつー感じだろう.暗くなる前に林道に下りられればOKだ. 三川ダム駐車場帰着 17:35 (真っ暗だった)



帰りに、青空になってる・・・




帰りも撮影しながら



監視カメラ施設跡 15:40


爺的通称熊遭遇尾根


林道に下りました 16:40


あとは、テクテク
下手ですがデジ一画像もどうぞ     Photo Nikon P7800 二代目 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.