◇山登り◇ 日光市 黒岩逢拝石へ くろいわようはいせき 2014年 5月 10 日 訪問 爺 & yuki (時間やルートは参考にしない事) |
田母沢は羽黒滝1&2を除けばそれ程大きな滝はなく、沢は終始明るい.奥の右俣は雲竜渓谷を一望出来る黒岩逢拝石に繋がり、そこから俯瞰する源頭は一面に笹が広がり素晴らしい開放感だ.今日は沢遡行はせず左岸尾根(羽黒尾根)を黒岩まで登り、その(田母沢右俣源頭)右岸をトラバースして、モッコ平に向かって広い緩斜面を下り、寂光滝(裏見滝も)から登る登山道に出て帰る予定.少し長丁場になるので早めの出発とした. ※逆コースを烏ケ森の住人さんが歩いておられるので、参考させてもらった. 駐車場から少し戻り仕事道を樹林の中へ入って行く.すぐに道は消えるが薄い踏み跡は登る様に続いている.まだ慣れない足で喘ぎ喘ぎ急斜面を登って尾根に着くと、ムラサキヤシオツツジが出迎えてくれた.オレンジ色のヤマツツジは殆ど蕾だが株は多い.旬になればこの尾根はオレンジ一色になる事だろう.その中に咲くムラサキヤシオもかなりな数を数える.尾根を一登りすると勾配は水平ではないかとさえ思われる程緩やかに登って行く.途中、踏み跡は左に分岐しているのもあるがあくまでもまっすぐに進む.低い笹の中を歩いて行くとカラ松(かな?)の樹林帯になる.踏み跡が怪しくなった頃、根通沢側に移動すると、仕事道と思われる様な”道”がみつかるが、長年歩く人もいない様で道は柔らかい. ※登り着いた尾根、田母沢左岸尾根は”羽黒尾根”というらしい. |
寂光滝駐車場 車は他になし 6:10 |
尾根に向かって樹林内を登る |
尾根の途中にあった石祠 |
だだっ広く緩やかな尾根 |
宮界標(全部で3個ほど見た) |
ハッキリ判る道形 根通沢に近い方 |
オレンジ色のツツジはまだ蕾 |
鞍部の様な尾根 ツツジのトンネル 7:10 |
急登です |
ムラサキヤシオツツジは満開だが どーも上手く撮れない |
それでも、藪は殆どないから歩き易い.標高1122m付近、地図では判りにくいが細い鞍部の様な地形になって両側がツツジのトンネルの道になる.但し、ツツジは殆どが蕾だ.此処から1314Pに向けて急登が始まる.立木の少ない笹の急斜面に、何度も立ち止まりながら登って行くが、風のない良い天気に汗だくになってしまった.勾配が緩むと笹は少し深く膝上になるが、藪を漕ぐという感覚はまだない.一度、この上まで来ていてその時何かの標柱があったのを覚えているが、見つける事は出来なかった.その時は1350m付近から鹿道頼りに田母沢右俣に下りて地図にある上の滝マークを見に行った.滝は涸滝だったがその時、この下降した西斜面にはアカヤシオが無数にあった.ただ、花はつけているが、どれも痛んでいて見栄えがしない. 登るに従ってアカヤシオの木は多くなる.一斉に花を開かせた光景は見事に違いない.これだけを目的に見に来るならば、滝尾神社からの登山道を利用した方が楽だろう.このアカヤシオだけでも見に来る価値は充分ありそうだ. |
アカヤシオが出てきたがちょっと冴えない |
男体山が頭を出した |
雨量観測計 7:55 1400m付近 |
面白い木 |
アカヤシオの数が多くなってきた |
花は痛んでいた |
こちらはちょっとマシ |
男体山と組み合わせてみたけど・・・ |
1540m付近で難なく登山道に合流した.この頃から風は強くなり、カラ松(?)の梢が大きな音でざわめく.ただ、それ程寒くはないが一応カッパを着込む事にする.しかし、”八風”に近づくにつれて猛烈な強さで風は吹いてきた.煽られて2,3歩よろけてしまう事度々.たまらず岩陰に身を隠しながら風の弱まるのを見計らっては少し進むという事に.一時は此処を通過出来ず退却も考えた.しかし、何とか八風を過ぎると風はウソの様に弱くなった. ガレ場のトラバース道はもう少し踏み跡が固められていた様な記憶があるが、今歩いている所は土砂が積もり柔らかい.ほぼ水平に回り込んで、黒岩逢拝石に着いた.女峰山は灰色の雲があるが雲竜渓谷はガスもなく怖い程の絶景を見せている.文章で表現できないから写真画像を参照と言いたいが、カメラでこの光景を充分伝えられる自信もないので、適当にご判断を(笑) やや強い風が時折吹いてくるので、黒岩(鞍部)の端っこに行くのは極めて怖い.此処にはこれまで今日を含め5回訪れたが、ガスの無い光景は最初に来た時のほんの僅かの時間だけだった.今日は、着いた時からずーーーーっとガスもない.普段、良い行いはしとくもんだ・・・と、訳の判らない自慢(笑)しながら、又、そーっと下を覗く. |
滝尾神社からの登山道に合流 8:30 |
やはり”道”は歩き易い |
男体山が中々頭を出さない(登山道から) |
トラバースのガレ場 此処では風が弱かった (八風では風が強く撮影してなかった) |
黒岩 9:40 |
黒岩から七滝 右に隠れているのはアカナ沢 |
唐沢小屋への登山道登り.樹林の中に入ってトラバース開始 |
急斜面の笹原を鹿道頼りに |
見える平らな所は2030m辺りの登山道が通ってる尾根 涸沢は横断してきた田母沢右俣奥の二俣右沢源頭 |
枯れ木の多い斜面 |
樹林内には残雪があり、柔らかく殆ど踏み抜く |
お昼にはまだ早いので、軽くエネルギーを補給する.食べている時に一人の(軽装)ハイカーがやってきた.挨拶して2,3話を交わしこちらが先に出発する.今日、此処からの予定は雲竜渓谷の反対側、つまり田母沢右俣右岸(此処から右側に見える笹斜面)をトラバースし、更に左俣も横断してモッコ平に下り地図にもある登山道に合流して、寂光の滝駐車場に戻るというもの.黒岩から唐沢小屋に向かう登山道をほんの僅か登り、左に鹿道を発見してトラバース開始.はじめは樹林だが過ぎると数十メートルに渡って膝下の急な笹斜面になる.鹿道といえど掴まるものがないので緊張するトラバースだ. 急斜面を終えると枯れ木のやけに多い疎林の笹緩斜面になった.このまま水平にトラバースを続けると右俣の支沢源頭で密度の濃い等高線に入るから、高度を上げながら更にトラバースだ.これは、斜度もそれ程でないから中々気分が良い.八風手前で見た雲を抱く男体山はもう雲はなくその雄大な姿を見せてきた.此処では、男体山の土砂崩れ防止堰堤が見えず山本来の勇姿が眺められまるで違う山の様な気がする.このまま快適な歩きがずーっと続くと思われたが、そうは甘くない |
男体山、右に大真名子山 左俣、奥の二俣中間尾根 1960m付近から |
涸れ滝 標高2000m付近 11:05 |
幼木藪のポッカリ空間で休憩&位置確認中 |
シラビソ幼木藪 入って行けない事はない |
田母沢最初の二俣から上がってくる左沢の源頭 1850m付近 此処を横断するとウソの様に藪は消える 12:00 |
下生えの無い針葉樹林、向うが明るく開けてますよ〜 |
ガンガン、トラバースを繰り返して左俣の左沢に近づくと、シラビソの幼木に灌木が加わりかなり煩くなってきた.更に、樹林内に残雪が現れ踏み抜きが多く歩きづらい.灌木のない所を選びながら高度は下げない様(登り気味)に歩いて行く.標高2030m付近まで登り鹿道を探しながら追って行くとガレ沢の左岸に出た.左俣の左沢だ.少し下流には涸滝がありその下流だと両岸が崖になっていて沢への下降が難しかっただろう.少しホッとするがまだ油断は出来ない.シラビソ幼木と灌木で視界が利かず、取り立てて特徴もない光景だ.1956Pのある尾根に乗らなければいけない.地図では判断出来ない様な沢形もあり、GPS頼みで切り抜ける事にする. ところが、此処からシラビソ幼木の苦しい藪漕ぎが始まった.ただ、所々に木がなく小さいが笹広場になっている所があるのでそういう所を選びながらゆっくり尾根に向かう.顕著な沢形(遙か下流から延びてくる田母沢左支沢の源頭)を横断.無事尾根に乗っても密生灌木+残雪になって安心出来ず、下降が中々捗らない.更には沢形から離れてしまうと方向感覚が失われ、(僅かの)歩き易さに荒沢側に進んでしまう.その都度、”右、寄り過ぎ!”と後ろから yuki の声.いい加減嫌気がさして来た頃ポンッとコメツガ(かな?)樹林に出て藪から開放された.その向には開けた笹野原が見える.◆出た所◆ 笹は概ね雪融け後の様にまだ完全に起き上がっていなくて歩くのに支障はない.何より、右手に見える男体山、大真名子山等が実に見事だ. |
広〜い 笹原から男体山 |
広〜い 笹原から 大真名子山 |
登山道の標識 マーク、ピンクリボンなど かなりマメに付けられている |
裏見滝分岐 13:15 |
刈り払いの行われた登山道 |
カラ松(?)の樹林に入り yuki がすぐに登山道を発見.合流出来たが、それからの登山道歩きはかなり長く感じた.裏見滝分岐を過ぎて何と刈り払いしている男性と出会った.日光の人かと思ったら真岡市だという.仕事として来ているのだろうか? 裏見滝分岐まであとどれ位距離があるか聞かれたが、その分岐までを刈り払いするそうだ.そこから刈り払いされた登山道を下り、防火帯の近くで刈り払いは終わっていた.下流二俣から分かれる左支沢の左岸斜面には終わりかけの様なアカヤシオが点在していた.木も新緑の葉を着け始めているので、アカヤシオの旬なら此処もかなりな光景に違いない.少し下るとムラサキ、シロヤシオが多く咲いていた.オレンジのツツジは此処もまだ殆ど蕾だ.落ち葉の積もった掘り割り状の急な道沿いを急降下、寂光の滝駐車場に着いたのは午後2時半頃だった. |
雨水桝を利用した様な・・・ 丸穴の中にお札が、、 |
若子神社が見えてきました♪ |
寂光滝 観光客が二組程 |
駐車場帰着 車は5台程 14:30 |
当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.