◇山登り◇

日光市
三界岳

さんかいだけ:2179m

                  



2013年 9月 10日 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
 三界岳の名前は知っていたが、私が登れる様な山ではないと思っていた.それが、一昨年野門沢の支沢で滝群探索の為その支沢を遡行し、薙マーク(地図:北尾根1697P下)の中間部分まで行った.1939Pから北西に延びる尾根の1650m付近から下降を試みた.この時は藪はそれ程でもなく楽に見えた.但しこの後の岩場で下りる事が出来ず(上から見て出来ないと思った)沢に下りてしまったが.その時、三界岳はこっちからも登れるのではないだろうか? 更には、上タケ沢の上流部にも回れるルートを確認出来るなら一石二鳥だ(考えが誠に安易で楽観的) ただ、下流から支沢左岸尾根へ取り付く際、野門沢遡行とか堰堤越えなどがネックになる.

 それが一気に解決したのは、昨年滝仲間のふたちゃんが野門林道から堰堤越えなしで直接沢に下りるルートを見つけてくれた事だ.更には帰路の憂いだった女峰山登山道への復帰だが、Yoshiさんが富士見林道から野門沢を横断し、直接三界岳に登ってしまった.又、烏ケ森さんが最近(6月に登られた)、大岩回避のルートを詳細にレポされている.心の不安(体力の不安は残ったが・・・)は全部消えてしまった.

  結果・・・・
 林道ゲート−野門沢−支沢左岸尾根−1939P−三界岳−2189P鞍部ガレ沢下降−野門沢−野門沢左岸1972P−富士見林道−林道ゲート という周回計画が出来た.
   ◆一般登山者に、登山道があると誤解されると困るので、下降取り付き等は割愛 5:15ゲート出発

 樹林内の笹藪、急斜面を下り野門沢に降り立つ.徒渉して対岸へ渡り、支沢出合いの小滝の脇を登って支沢に入って行く.前に来た時より水は少ない様だが、それでも結構流れていた.右の台地に登り、本流15m程の滝を遠望.迫力のあるこの滝の右側には、ハシゴが架けられてあるのだが樹木が丁度それを隠していた.支沢を少し入ると25m程の滝が懸かっていて、この滝は3度目で前回に比べやや水が少ないが中々見応えがある滝だ.しかし、いつまでも眺めている訳にもいかない.今日は長丁場.帰りはどこかで暗くなる事は必須だが、鈍足の私は少しでも早く行動しなければならない.コンデジで記録的に撮り、右のルンゼに取り付く.

 足元がザラザラのガレルンゼを登って行くと右枝尾根斜面に取り付けられているロープは半分埋もれていた.あまり使われていない様子.枝尾根に乗ると野門本流側は切れ落ちている.ただ、上の斜面に鹿道なのかトラバースしている踏み跡があり、果たして本流に向かって下りているのだろうか? 枝尾根から支沢の左岸尾根に登るのも踏み跡がしっかりしていて容易であるが痩せ尾根になっているので注意が必要.この辺りにまだ藪はない.順調に歩いていく.


取付きは笹斜面


ガレ沢を下降して・・・



野門沢へ降り立つ、この時はトレッキング
シューズのまま、岩をピョンピョン 6:20


15m本流滝、中央付近の葉で隠れているがハシゴがある


支沢25m滝 6:45


ガレルンゼ、ザラザラ崩れて登りにくい


尾根上から支沢


痩せ尾根
 支沢左岸尾根には踏み跡がしっかりしていて時折尾根を塞ぐシャクナゲをかわすのに支沢側を巻く程度.しかし、簡単に通してはくれない.早くも1130m辺りで、ヨウカンを縦に置いた様な岩場が現れた.とても登れず、その壁際に沿って巻いていくと、切れ目があり登る事が出来た.すぐに又岩場に出る.岩が階段状に積み上がっているので、これは登れそうな気がしたが、踏み跡(シカ道?)が左に巻いているので、素直にそっちへ行く.岩場を巻いた所ですぐ尾根に復帰が出来たがシャクナゲが待っていた、幸いな事にまだ密ではない.足をとられながらもやや普通に登って行く事が出来た.痩せ尾根では、あるが.
 足元に青い何かが埋まっているのを見つけた.それはポカリスエットの空き缶で.地面にしっかり埋まっている.過去に誰か通った形跡だ.丁度1320P付近のやや平らな所.野門の沢音は聞こえ、枝葉の間から堰堤が見えた.茶色っぽい色をして、左岸に工事用道路も見えるから野門で一番新しい堰堤の様だ.布引滝も見えるのではないかと期待したが、野門沢は左に大きく曲がっているので見えない.
 又、岩場が通せんぼ.うーーん、結構出てくるなあとちょっと心配.此処は高さはそれ程でもなく立っていると言う訳ではないから、登って行くが、シカ道が左下(支沢側)を通っているのが気になった.岩の頂上部は痩せてはいたが歩けない様な事はなく、灌木も生えているので問題はなかったが・・・



ヨウカンを縦に並べた様な崖、こんなの登れません
壁際をトラバース 7:30



壁の切れ目から尾根を目指す


尾根にシャクナゲが出てきて・・・


踏み後っぽいのも時々・・・


少し開けてる所では樹間から眺めが


通れません(涙) 此処はザイルを使い左に下降して巻いた 8:35


踏み跡っぽいものの向こうには藪・・・
 げげッ、、、その先には、長方形の岩が並べられた様な場所.右(野門側)は奈落の底が見えない位落ちている.左は5−6m下にまばらな灌木の急斜面.距離7−8m位の岩の上を伝い歩ければ簡単なのだが、私にはとても無理.右でも、左でもバランスを崩したら”はいっ! ごくろっさん” 支沢側に下りる事にし今日初めてザイルを出したが、、戻った方が良かったかも知れないと若干の後悔.ザイルで15−6m程下りてシカ道に立ち、そのままトラバース.壁際に登って又切れ目を探し尾根に復帰したら、結構煩いシャクナゲのお迎えになった.しかし、その下にシカ道はあるので安心して切り抜けるが、何だか時間が掛かっている.
 二つ目の急勾配(1450m付近から始まる)で更に岩場.右に白っぽい崖が見えている.階段が出来ているから登るのは容易そうと、左から回り込み2段程上に行き、次の1m位の段差を乗り越えるのは結構容易でなかった.右手に太い根っこがあったがストロークが足りない.が、左手の丁度良い位置にやや細い根っこがある.これはラッキーとばかりに両方掴み、エイヤッと身体を持ち上げると左手の根っこがブチッと切れた.右手で支えが出来てたので身体が僅かに右に振られただけで済んだから、良かったが、、、 ドキドキ・・・
 右手の根っこだけでは身体が不安定になり、乗り越えられないので此処は諦め右の方に回り込む.と、こちらの方が全然簡単だった.登って上から見ると、下の様子が良く判らない.2011年に此処に立ち、下降を簡単に諦め支沢側に下りて行った事を思い出した.


又、岩場が・・・右に白っぽい崖 9:15


尾根の藪を避け、野門側斜面の樹林帯を登る


こういう所を登るのも辛い・・・


辛いよなあ・・・
 1600m付近から、背の高い細い灌木がビッシリ生えていた.そこに木の枝や折れた木が幼児の地面画よろしくグチャグチャになっている.少し入ってみたがとても歩けず、やっとの事で野門側へ脱出.2011年にこの辺りを歩いているはずだが全く覚えがない.その時は、もう少し支沢側を下降していったのかも知れない.シャクナゲと灌木に難儀しながら1700m付近まで登ったところ、いきなり藪が消えた.斜面は急になってくるが、尾根にシカ道がはっきりしていてこの上なく歩き易い.登山道と変わらないではないか〜♪
 ポカリスエット以来、空き缶とか飴の包み紙、ワイヤー、シートの切れ端などのゴミを全く見ていない.勿論、テープの類も一切見ない.
 三つ目の急勾配に入るとシャクナゲなどが多く出てくるが背が低くまばらで藪と言う程でもないから順調に登る事が出来る.ま、此処まで結構時間が掛かってしまっているのはちょっと遺憾.いかんな〜.左から”北尾根”が合わさり見えてくる頃だが、ガスが出てきて隠している.ガスそのものは10m先が見えないとかいうものではないから、不安はない.1939Pに近くなると、上の方に樹林が切れシャクナゲ、コメツガ幼木がビッシリと斜面を覆い隠しているのが見える.此処までのそれより全然違う様相だ.さて、どうしようか・・・


藪が突然切れ、一転登りやすい斜面になる
ちょっと急だけど


1770m付近 野門側から尾根が合流(画像:少し右上) 11:10
 そのまま1939Pへの直登は此処から見上げるだけでも凄そうな藪に恐れをなし、山腹を回る様にトラバースして北尾根に向かう.特別な意味があった訳ではない.もしかして樹林帯で藪が薄いかも知れない、そう期待しての行動だ.しかしそうは問屋がちゃんちゃかちゃん.見上げる斜面は同じだった.仕方がない、意を決して藪に突入していく.背の低いシャクナゲの密生はその中に潜る事が出来ない.遮二無二押し分けて進み何とか1939Pに登り着いた.そこから眺める光景は、かなりな絵になりそうだが・・・・
 1939Pを過ぎてからは立ち枯れが多く明るいゆったりした斜面だった.見てるには良いが、その中を歩くとなると密生シャクナゲの中に倒木が数多くあり、進む事など至難の業.倒木を伝いながら時には(潜る事無く)シャクナゲの枝の上を歩いて進む.と言えば、ササッと歩いている様だが倒木は太い物ばかりではないのと、シャクナゲの間に落ちない様に歩くので時間がかかる.野門側にはコメツガの幼木がやはり密生していて、そちらなら少しは地面の上を歩けるのではないかと淡い希望.何とかそこへ辿り着くがコメツガの幼木藪も、シャクナゲに勝るとも劣らない.最近では(大佐飛山でも)なかった”心が折れる”悲観的状況が湧いて出た.再びシャクナゲの上に戻り出て後ろを振り返り、「帰るか」と、つぶやいた.それでも又足を前に出す.



背の低いまばらなシャクナゲ斜面を登っていくと上の方が何やら・・・
恐れをなして、左(北尾根)方向に逃げていく


1939P到着、花のシーズンならバンザイ三唱だろうけど・・・ 11:50


コメツガ幼木に加え下には倒木が多く、歩けたもんじゃない ・・・


シャクナゲびっしりに加え倒木、通れたもんじゃない ・・・
 帰る事にしても此処まで歩いてきてしまった藪と、尾根の下降は決して楽ではない.先へ進むのと同じ位時間が掛かってしまうのではないか、、、と、危惧する.それならば、それならば・・・再び、足を前に出す. どこか、休める所が欲しかった.ゆっくり休んで考えたかった.喉も乾いたし、お腹も空いた.見回してもそれらしい空間は見当たらない.が、東側にシャクナゲ(コメツガ幼木だったか?)の間から僅かに黄色いものが見えた.少し期待して何とかそっちへ移動する.いきなり開けた斜面に転がり飛び出た.
 三界岳で飲もうと思っていた缶コーヒーを飲み、三界岳で食べようと思って持ってきたサンドイッチを頬ばる.保冷バッグの中に保冷剤、凍らせた水(ペットボトル)と一緒に入れてきたので、冷たくて美味しい.土の上に座って食べながら下を見ると、薄いシカ道が下の方に延び、灌木のトンネルに入っている.もしや! 食べ終わってから空身で下りて様子を見に行った.灌木の間ををくぐると急な涸れ沢がありその向こうは樹林帯になって藪がない.それどころか、しっかりした踏み跡の様なシカ道? が、トラバースする様に続いていた.生き返った気分とはこの事だろうか.



倒木の上に乗って、、、2040Pかな が、永遠に見える・・・
最近流行ってる言葉、心が折れそうになった


一転、快適.まるで登山道! この上が2040P 13:40
 やおら元気が回復しザックを取りに戻って樹林帯に入って行く.起伏の少ないトラバース道は実に快適だ.多少倒木もあるが、気にならない.此処は捗ったが、あの藪での時間ロスは大きい.1939Pから2040P迄2時間弱かかってしまった.最も、野門沢から1939Pまでも想定時間(予定時間ではない(笑))を軽く越えているのだけど.2040Pからも密な藪はなかったり、簡単に避けられたりで三界岳への登りに差し掛かった.やや急な斜面もあるが岩場などはなく登り易い.ガスはこれまで濃くなったり薄くなったりだったが、今はそれ程でもない.傾斜が緩くなったと思った途端、木々の間から刈り払われた様な場所に飛び出した.山頂に着いたのだ.
 右手(西側)が少し開けて遠望があるがガスが掛かっていて山は見えない.青い山名板がある筈と周囲を見回してみたら、何と今出てきた樹林内の方に架けられていた.つい先だって此処に登ったみー猫さんが傾いていた山名板を真っ直ぐに直したという事だったが、もう傾いていた.三角点の傍に座り、水を飲んでパンをかじる.一時は駄目かと思ったが、何とか登れた事にちょっと嬉しさを感じ、親指をかざして”イエイ”などをしてみたが一人照れくさい(笑)


三界岳 到着! 14:20 えらく時間がかかってしまった


鞍部手前から上ッ原とその向こうに見えるのは霞んで上栗山だろう
 しかし、ゆっくりもしていられない.未知のルートを下りて帰らなければいけないのだ.左の藪の切れ目から下りていくと踏み跡があった.テープなどあるかと思ったが、それはなかった.最もこの山へ登った人達(烏ケ森さん、みー猫さん、Yoshiさん、その他)はテープなど付けては歩かない.左に恐ろしくなる様な、下タケ沢に落ちる急峻なルンゼを見ながら僅かに下降していくと鞍部に出た(三界岳から見て本来は一つ目だから此処は違うのだが).更には下にガレ沢が見えた.何となく烏ケ森さんが通った場所(写真で見ていた)に似ている(帰って見たら全然違う・・(笑)).ハング気味の急斜面で下りるのに難儀したが、ザイルを使って下に立ち上を見上げてこんな所登って行ったのか・・・と、感心した.ガレ沢の対岸は緩い斜面の樹林帯になっていて、踏み跡が奥へと続いているみたいなのがやや気になった.
 ガレ沢を下降していくと、両岸草付きのV字状で次第に急になっていく.前方が落ちていて、滝の頭らしいものが水があるのか光って見えた.近寄ってみると、その10m程手前から水が浸みだしている.光っているのはやはり滝の頭で、上から覗くと10m位の滑滝だった.滝頭に支点となる様な物はなく、ここで懸垂下降は出来ない.右の尾根は滝の右岸が崖になっていて駄目.左の尾根は何とか下降できそうだ.しかし、何となく雰囲気が思っていたより違う.一旦鞍部まで戻ろうか? 


帰路の樹林帯



上の鞍部を通る筈が、ガレ沢に下りてしまった
14:55



下降して行くとゴルジュ風になり、下の方に滝(8m程の滑滝)が. 水はこの少し下流から湧き出ていた.


ハナイグチ 美味しいキノコだそうです
 まてよ! 烏ケ森さんの通ってきたガレ沢は此処でいいのか? 確か2189Pの南側ではなかったか? 地図を出して(本日2度目)確認.あちゃーッッ であった.”女峰側から来て2189Pの手前の鞍部” と、覚えていたのがそのまま涸れ頭に焼き付けられてしまい、”・・・手前の鞍部”を下りてしまうというイージーミス.良く考えたら此処は Yoshiさんが野門から三界岳目指して登って来た沢筋ではないか? ルートがあれば登るより下降は楽である.登り返して2189Pを越えたりするのは疲労目一杯の身体に酷.よしッこのまま下降しよう.と、簡単に方針変更決定.
 左の尾根に登り、少し下りて左に見るルンゼへ木に掴まりながら半分ぶら下がって地面にすとん.ルンゼズルズル滑りトラバースはちょっと無理そうだった.ただ、此処から見えるその(ルンゼ左岸)尾根は尾根の際を、垂れ下がっている枝を掴みながら下降した.傾斜が緩み草付きになってきてホッとするのも束の間、涸れ滝に出る.此処は、(ルンゼ左岸)尾根から張り出している木に支点をとり懸垂下降.ツルツルの滑滝は濡れていて、トレッキングシューズは良く滑るので靴を壁と直角にしゆっくり下りる.下りてから見上げたら2段5−6m位の滑滝だった.
 このルンゼと合流している、右からの沢(はじめに下降してきた沢)に着くと8m程の滑滝が水を落としている.これは、Yoshiさんの記録にあった左支沢だろう.ちょっと辛い場所を下降し終えたのでホッとし、空になったペットボトル2本を満タンにした.ついでに顔を洗い拭こうとしたがザックの左側にぶら下げていたタオルがない.三界岳頂上で汗を拭いてザックにくくりつけた覚えがあるので、落としたのはその後か・・・・その後二度程懸垂下降をしたが順調に降り涸れ沢が合流する二俣(1950m付近)に出た.沢から上がり緩斜面の樹林帯は、藪もなく歩き易い.1897Pを通り尾根形を降って野門沢(1770m付近)に出たが、此処では水が流れていた.この上流で涸れてる所を見たかったが、そんな事をしている時間も余裕もない.野門沢左岸台地へ向かって200m以上登り返さなければいけないのだ.その前に、暗い樹林の中を歩き続けたが、沢は開けてまだ明るい.水を飲み、残りのパンをかじって気分転換をはかる.


2段5−6mの滑滝(水は浸み程度)


8m程の滑滝


穏やかな沢になって右岸に木の簪をした大岩が


1950m付近の沢の様子


野門沢 到着 16:40


伐採に使われたとみられるワイヤー
 登り着く場所は1972P付近と定め、地図を確認し概ねの見当をつけておく.目の前にガレ沢があるが、ちょっと急なので沢が(下流に向かって)右に曲がる所まで移動.左岸が平な所に上がりやや北西寄りに緩く登って行く.すぐガレ沢に出たのでこれを登って行ったが、これは間違い.本当はトラバース気味に登り、1972Pから東に派生する顕著な尾根形を目指すべきだった(Yoshiさんの記録をしっかり見ておくべきだった).本日何度目かのイージーミス(記録にはしていないがあきれたミスが何度かあった) 崖マークがあるのは判っていたので確認するとそのマークの北側を登っているからそれは避けられる.ところが、1950mを越えた辺りに壁が出てきた.涸れ滝かも知れないがガスがやや濃くよく判らない.
 とても登れる様なシロモノではないので、壁際をほぼ北に向かってトラバースしていく.尾根二つ越え、涸れ沢二つトラバースし、三つ目の尾根は壁が切れて岩が段々になっている所がある.さらにラッキーな事に岩にはコメツガの幼木が根を張っていて、ガンとして丈夫.ガスがあるから下がロクに見えず高度感もないから恐怖感もない.木や枝や根を頼りに岩場を越え、傾斜が緩んだ斜面を何とか直登しり着いた所は1990m付近.さすがにこの時間薄暗くなってきたが、一息ついた.ほぼ平らな樹林の中は、基本降って行けば良いのだが、登山道に着けば暗くなっても何とかなるだろう.ほぼ、直線的に北西(やや北寄り)に進みヘッデンを点ける前に登山道に出る事が出来た.間もなく、完全に真っ暗になりヘッデンを点けて歩く.獣の気配は感じられず、時々道を失いながら涸れ沢の様な場所で靴を滑らし、”金冷泉”の表示板の所では、水の音を聞く.祠は見落とした.無事林道終点に着いてのんびりと今日一日の事を考えながら下って、車に着いたのは21:00を少し過ぎていた.


野門沢 1770m付近



左岸台地へ登る途中、1950m辺り、ガレ沢前方の壁
(奥のガスで見辛い部分) 17:10

当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.尚、本ルートには最後の僅かしか登山道はありません.