(滝見は僅か)で山登り◇
日光市(*)
蜂ヶ沢右俣〜夫婦山

めおとやま:1341.6m

                    



2013年4月9日 訪問


(時間は参考にしない事)
                           
 蜂ヶ沢は鬼怒川との出合い近くに岩壁に囲まれた5−6m位の滝と、そのすぐ上流に3−4m程の綺麗な滝がある.二俣迄の中流部は小滝や滑があるが、険しくもないので沢屋さんなどの遡行対象にはならない様である.地形図に名前が載ってはいるのだが、流程が短く大きな滝もなさそうなので、その内行ってみようと言う程度の「気に掛け」だった.それが、釣り屋さんからの情報があり面白そうなので昨年3月に左俣を標高900m付近迄遡行した(レポはいずれします・・・)
 しかし、情報の”光景”は右俣であったらしく、残雪やら何やらでその時は見つける事が出来なかった.今回はそのリベンジをと言う訳なのであるが、、、いつもながら遅いスタートだ(-_-;;
 駐車地発 10:45・・・だもんなー.



 林道を終点まで歩いて涸れ沢への下り口を伺うが結構急である.昨年3月に下流から左俣を遡行した時、その帰路此処を登ったのだが、こんなに急だったのか、、、.真下に堰堤があり、その上流までトラバースして木に掴まりながら下降.涸れ沢を横断して支尾根を乗越す.落ち葉と崩れやすいガレの斜面を注意深く右俣へ下降する.およそ標高810m奥の二俣の少し上流だ.沢は優しい流れのやや蛇行する滑だった.
■写真左
舗装された林道.入り口にチェーンがあり一般車は通行できない


■写真右
林道終点から沢に下りる踏み後
11:25
■写真左
下りた所は滑床


■写真右
その下流の小滝
11:45



  一旦下流の(奥の)二俣まで下降してみる.すぐにミニゴルジュとなり、滑滝と小滝が連続している.左岸には、釣り屋さん(?)のものかトラロープなどが設置されていた.形の良い小滝は流木でやや景観が削がれていたが、一応フイルムカメラで撮影しておく.そこから二俣はすぐで、左俣が同水量で合流していた.こちらの沢は平凡で、右岸には炭焼窯跡が多く見受けられる.苔が生えている5m程の滝は中段に流木があって残念.そこから僅かで水は涸れてしまった.涸れ沢を少し遡行し、880m付近で打ち切り左岸の傾斜が緩そうな斜面を選び中間尾根に登る.小尾根から木のまばらな急斜面トラバースは鹿道が尾根まで案内してくれ楽だった.
■写真左
更に下流の滝 結構深い釜を持つ


■写真右
二俣(800m付近)の様子
11:50

■写真左
階段状の滝
12:10



■写真右
水が涸れた左沢(870m付近)

中間尾根に登る途中の斜面


中間尾根からの眺め


尾根を乗越して下降中
右沢が下に見える



右沢も、僅か上流で水が涸れる
■写真左
岩屋の穴、沢内だから動物の気配はないけど近づかないで大きく回り込む(笑)
標高980m付近 13:30



■写真右
北尾根手前の斜面.笹は腰程度で密ではない
 910m付近の尾根に出て、倒木に腰掛け額の汗を拭いて水を飲む.ウエストポーチからGPSを取り出して、、、「あれっ、眼鏡(老眼)がない!」・・・どこかで落としてしまったらしい.小尾根の辺りでコンデジを出し辺りを撮影したからその時か? と、ザックを下ろし、戻って探したが見つからない.幸い今日は地図プリントを拡大したものも用意してきたので名とか(地図は)見える.眼鏡は”カンセキ”で買った安い物、残念だが仕方がない.再びトラバースで戻りザックを担いで右俣へ下降する.下りた所は850m付近で沢は広く乾いた流木に腰掛けてお昼ご飯にした.チッチッという小鳥のさえずり、時々吹く柔らかい風.日差しが良く暖かいので気持ちが良い.目をつぶると眠ってしまいそう.
 沢(右俣)の下流は穏やかなのでをすぐ上流へと遡行を開始するが、20分位歩くと水は大量の湧き水を出し、アッという間に沢に消えてしまった.ちょっと肩すかしをくらった様な気持ちになり涸れ沢を上流へ遡ってみた.水は再び出る事はなく、大きな滑岩の所で遡行を打ち切る事にした.このまま帰るのも何なので、夫婦山に登ってみようという気になり左岸を伺う.急斜面に違いないが鹿道があって、登るのはそう困難でもなさそうである.左岸ルンゼの北側尾根はかなりきつかったが此処も鹿道がありジグザグだったり直登したりして、汗だくになりながら夫婦山から派生する北尾根に登り着いた.標高1050m辺りだ.テープなどはなく踏み跡が細く上に伸びていた.多分鹿道だろう.
■写真左
北尾根には薄い踏み後(鹿道?)


■写真右
稜線が上に見える
■写真左
(夫婦山から東に延びている)稜線は胸丈の笹藪 14:55


■写真右
山頂の三角点
15:15

 水を飲んで一息(いや二息か・・)つき、この場所は帰路の下りで間違えそうな場所なので何か目印を.テープリボンの類は持って歩かないので、枯れ木を組み合わせ矢印を作り地面に置いた.これで帰りは安心.尾根上は脛程度のチシマザサ(?)で藪と言うほどではない.ブナ、ナラ系やカエデなどの広葉樹の他幹に特徴のあるヤシオツツジも多かった.アカヤシオなど5月の連休頃には沢山、花をつけ山肌がピンクに染まるのだろう.稜線が近くなり20m程手前から腰位のクマイザサになるが、抵抗感はなくむしろ急斜面でこの笹を掴み身体を持ち上げるのに都合が良いほどだ.稜線に登り着き、此処には登山道があるのではないかと思ったが、踏み跡どころかテープの類も見当たらない、クマイザサの蜜藪だった.

 ちょっと当てが外れたが、稜線を西に進路をとれば良いだけなので問題はない.辺りをじっくり観察.此処も帰りは(今登ってきた)尾根が判りづらい.笹薮で枯れ木もない.仕方がないのでタオルを木にぶら下げて目印とした.腰上の笹薮漕ぎは今年初めてだ.歩き始めてすぐ上のピークが夫婦山かと思ったが、ただの笹藪ピークだった(笑).一旦少し下り、登り返すと笹一面の夫婦山山頂だった.昨日、滝仲間のmatsuさんからちゃぶ台(爺のBBS)に夫婦滝の情報があった.成る程、婦滝(右)は影になりよく判らないが夫滝(左)は此処からでも水量が多く、水音まで聞こえた.月山、栗山ダムと合わせ素晴らしいパノラマだ.


夫婦山山頂


帰路(標高 付近) 16:35


 三角点や有志の山名板などを撮影し、缶コーヒー(キレの微糖)を飲み、あんパンを食べ、幸せな一刻を過ごした.帰路は笹藪ピークの下の藪のない樹林帯をトラバースする様に下降.タオル目印の場所から北尾根に入り、あとは順調に下降する.支尾根との分岐にこしらえた枯れ木のガイドは整理し、支尾根には入らず下降を続ける.1ヶ所、1000m小ピークから北の970m付近はやや広い尾根で、右(蜂ヶ沢)方向に引き込まれそうになるが、左寄りにコースをとり、桧と広葉樹林境目の仕事道と思われる踏み後を下降していくと、144号鉄塔に出た.
 尾根分岐16:05・・・144号鉄塔16:40・・・駐車地17:25

(左)栗山ダム、月山、(右下)夫婦滝

大笹牧場


夫婦滝

高原山