◇山登り◇

日光市(足尾)
鋸山〜皇海山
すかいさん:2144m
のこぎりやま:1998m


                  



2012年10月 5日〜6日 小屋泊で周回
10月 7日 下山


(時間やルートは参考にしない事)
              
  栃木百名山(栃木県山岳連盟編、下野新聞社刊)で大変と思われる山は、残す所2座.
鋸山と皇海山だ.但し、群馬県側からだと比較的楽に登れてしまう山達でもあるようだ.ただ爺的に(皇海山の場合)登るなら松木川からと決めていたので、いろいろ計画を練っていた.一番の期待は紅葉時期のモミジ尾根で、その光景を目に焼き付けたかった.二番目は国境平からニゴリ沢大滝が見えるというので、それも見ておきたい.しかし、日帰りなど論外で最低1泊2日行程は必須.

 ルートは幾つかある.純粋に松木のニゴリ沢からモミジ尾根、国境平、皇海山の往復.ちょっと欲張って庚申山から鋸山、皇海山、モミジ尾根、三川ダム・・・この場合車の回収がネックだし、何より回れる体力がない.(庚申山荘1泊でも).うーーむ、やはり松木〜皇海の往復か、、、と考えを決めかけていたところ、ニゴリ小屋が浮かんだ.確かこの小屋は現在ビニールで覆われ修復されて使えると、我が「麺棒」仲間の魑魅魍魎達が言っていた.2−3年前にそこで宿泊宴会などしていたはずだ.よしっ、これはニゴリ小屋をベースにしてしまおう.

 そこで、計画を練り直しオーソドックスに(イ)ニゴリ小屋からモミジ尾根、国境平、皇海山、鋸山、、の、往復.松木沢上流を(少しでも)見ないのはやや後悔が残るだろう.詰めて直接皇海山へってえのはどうか・・・いや、まてよ烏ケ森さんが以前、皇海沢を詰めて皇海山に登る計画を立てていた.不動沢のコルに出ると言っていたが、地形図は険しい.あの急峻な登りで追い返されたにしても戻るにはかなりな時間がかかってしまう.そこで(ロ)ニゴリ小屋からは同じだが、往復せず鋸山から鋸11峰を踏み、庚申山からオロ山(1821m)北西のゴケナギ沢(左俣)左岸尾根をを降りるってのはどうだろう.ゴケナギ沢は途中まで遡行済み、大きな滝もないし尾根の藪もそれ程ではなさそうだし(と思う).但し庚申山迄行ってオロ山手前からの下りは(爺では)時間が掛かりすぎるのではないか.日も短い事だし真っ暗な道の無い尾根を下る程、度胸はない.もう少し短距離でなければならない.

 考えた結果道の無い藪歩きは明るい内にと(イ)、(ロ)とは逆コース.
(ハ)松木上流の左支沢(トクサ沢)を遡り、鋸11峰の駒掛山に登り鋸山、皇海山、国境平、モミジ尾根、ニゴリ小屋とする
周回コースが良さげな気がするよし、2泊3日の(ハ)で決定だ.


好天の三川ダム (10/5)


松木村跡 (10/5)


松木沢、広い河原 (10/5)



 1日目はニゴリ小屋までだから気が楽で歩程もゆっくりだ.ザックの荷物の中に今回はカメラと三脚はない.食料も多いし、ビールも(2缶だけど)持ったので山に徹する姿勢で望もうと言う訳なのだが・・・万が一、小屋が使用不能であった場合を考慮しテント一式を中に入れてあるが、ツェルトで良かったかな、、、しかし、あの辺雨が多いからやはりテントだよな、、と、自分に言い聞かせる.ウメコバ沢出合い迄はスニーカーで通し、ここでアクアステルスに履き替える.松木ルートはとにかく徒渉が多いのだ.良く見ると結構水量も多い.
 
 左岸の結構落差のある滝(三段)はいつも涸れ滝だったが、今日は立派に水が流れ落ちている.そう言えば、アイスクライミングのゲレンデになっている右岸の(黒沢?)幅広滝にも水が流れていた.徒渉はすぐ膝上になってしまうので、遠慮しいしい歩いていては様にならない.沢の中をジャブジャブ歩いて行く方がずっと捗った.



オオナラキ沢出合滝 上部で流れが変わったのか・・・ (10/5)


いつもはこちらの滝に多く水が流れているのだが (10/5)
 小足沢出合滝を右に見送り、前方沢の中心に皇海山が聳える.雲一つ無い青空にずしんと座っていて揺るがない.明日も晴れてくれれば良いが、、と、心に念じながら遡行を続ける.左岸にやや末広がりの滝が見えた.あれ?こんな滝あったっけ? 一応コンデジに納め少し上流に行くと、幅広く水が滑岩を伝い落ちる滝が、あまり水が流れていない.さっきの滝と上流で繋がっていて、土砂か何かで流れが変わってしまったのだろう.カマノ沢は水量も多く中々見応えのある滝になっていた.カメラを持ってこなかったのが残念だが致し方ない.

 ニゴリ小屋の場所は初めてなので知らないが、概ね此処だろうと言う事は”魑魅魍魎”達の話から判断出来た.少し上流から上ってしまったが、間もなく小屋はすぐにみつけた.小屋は全体がビニール覆われていて、思い扉を開け中に入るとややかび臭かったが木組みの床はしっかり造られていて6−7人位は楽に収容可能の様だ.外にテントを張る必要もなく、それはただの荷物になってしまった.小屋を出て10m程で冷たい沢水が流れている.屋根を見上げると皇海山が見守るように被さっていた・・・お世話になりま〜す、と大声で挨拶.その夜のビールは沢水で充分冷えて美味しかった、、、

 小屋での夕食後する事もないので寝袋にもぐり込む.たかが缶ビール(350ml)一杯だがふんわりと酔いが回り、すぐに寝てしまった.夜半に目が覚めると屋根に当たるポツリ、ポツリという音が聞こえる.夜露だろうか?雨ではなさそうだ.その音を聞きながらローソクの明かりで天井をみつめていると、いろんな想いが浮かんでは消えていく.ローソクを消すと真っ暗.どこからか沢の音が心地よく聞こえる.そうして、いつの間にか又寝てしまった.(獣の雰囲気はありませんでした)


釜ノ沢出合滝 (10/5)


皇海山 (10/5)


ニゴリ小屋


ニゴリ沢(画像上)出合


松木本流、特徴のある大岩
 目が覚めると朝の明かりが差し込んでいる.よく寝たな〜と目を周囲に向け、そうか此処はニゴリ小屋だったんだ、と思い出す.何処にいるか忘れる程よく寝てしまった.うつらうつら眼が時計を見て「あちゃー!! 5時半かよ」 5時出発の予定を組んでいたのに5時半に起床とは.一人で苦笑いをし、沢で水を汲んできてお湯を沸かす.沸くまでの間、支度をする.今日はサブザックにザイル、ヘッデン、食料、カッパ、地形図だけでかなり軽い. 朝飯をササッと詰め込み出掛けたのは何と6:20分頃.まいったな〜.仕方がない、小屋帰着は計画では16:00頃と決めていたが、1時間ずらそう.17:00はまだ少し明るいだろう(←大丈夫かよ簡単に変更してさ、お気楽爺が(^_^; )

 
松木本流に下りて遡行を始める.深山の朝はやはり少し寒いのでなるべく水には浸からないよう歩いた.どこから転げ流れてきたのか大岩や、左岸に落ちる線滝を見ながら、丸石沢を過ぎると三段の滝だ.釜が広く深く越えるのは難しい様に見えた.


丸石沢出合い(手前が本流)
丸石沢遡行しオロ山〜沢入山 2014/5/17 レポ


(松木沢本流) 三段の滝


三段の滝上部右岸にはフィックスロープ有り


左岸段丘の様子 藪はなく歩き易い
 滝の左(右岸)岩壁に、つま先程の足掛かりがある.靴(アクアステルス)のつま先を引っ掛けるとしっかり留まってくれた.岩によじ登り、少し上流で滝2段目の頭に降りる事が出来た.滝上段は傾斜がきつくないので水線通しに遡って行く事が出来る.トクサ沢手前左岸はかなり広い段丘台地になっていた.鹿道とも踏み後とも判別つかないがしっかり道が出来ている.沢の中を歩くより遙かに歩き易い.トクサ沢出合いを過ぎて皇海沢方向へ100m程進んでしまっていた.注意はしてたのだが、台地が沢よりかなり高い為二俣を見逃しやすい地形になっていたのだが、相変わらずのボケ爺である.

 まあ大したロスにもならなかったので、気分良くトクサ沢に入っていく.こちらは穏やかで資料によれば大きな滝はない.沢は本流に比べれば約1/4かもう少し少ない.


左岸段丘の踏み跡(鹿道と思う)


トクサ沢出合(トクサ沢は手前) 左からの流れが松木沢本流


トクサ沢の様子


同じく・・・


皇海山は少しガス被り気味


腰高の密笹藪だが、案外抵抗感は少ない


笹斜面 右を見て・・・


左を見る 紅葉はまだ早い
 このトクサ沢の左岸、右岸は膝程度の笹で結構歩き易い.が、このまま遡行を続けるとこの沢は稜線に近づくにつれ急峻なルンゼになってしまう.標高1450m付近で右岸支尾根に上がる事にした.斜面は胸程の高さだが、細く抵抗はあまりない.支尾根に近づいてくると斜面はきつくなるが、笹は相変わらずだ.振り返ると、今まで雲ってガスがかかっていた皇海山が少し顔を出していた.でかいな〜.
 紅葉はまだ早く、皇海山でも上部の方が赤く色づいているという感じだった.1580m付近で尾根に上がる.何とそこには北方向から上ってくるハッキリとした鹿道が付いていた.あとは尾根を一直線に登り、灌木帯を擦り抜けて間もなく鋸11峰の「駒掛山」に着いた.
 山名板があると言う事だったので頂上らしき場所を探してみたが、リボンテープは各所にあったが、それらしいものは見かけなかった.


急斜面と藪から開放される 1650m付近


うっすらと鹿道


駒掛山、山頂 (と、思われた所)・・・付近(汗)


登山道


標識 (結構古い)


笹に覆われ藪っぽい道



 (鋸11峰の1808m)駒掛山から登山道を歩き鋸山まで行くのだが、道は笹に覆われていて結構藪っぽい.本当は良く踏まれた少し広い道と思っていたので、テープ類がなければ鹿道と間違えそうな所も多い.歩いている者はいない.渓雲山、地蔵岳は標識を探しも確認もせずに通り過ぎてしまった.

 地蔵岳も何となく通り過ぎてしまい、少し色づいた木々を見ながらのんびりと歩いていく.道の左側、木の上に山名板みたいな物が架けられていた.風化して見づらいが「薬師岳」だった.鋸山への方向標識もある.見晴らしのない樹林帯のアップダウンから薬師岳に出る.この辺りから鋸11峰の核心部に入ると、本(栃百)に書いてあったな〜(ドキドキ)



 薬師岳から一旦下り再びj登り返すと左手石楠花の中に「白山」の山名板があった.此処からの展望は素晴らしい.目の前に鋸山や皇海山が聳える.カマ5峰は頂上付近がガスに覆われていた.松木川が深く入り込んでいる様子も一望.コルは深く落ち込んでいる野猿谷という凄い所だ.通過は特に危険はないが、高所恐怖症の人は谷側を覗かない方が無難.

 座ってクッキーを頬ばり景色を楽しんでいたら、どこかから話し声が響いてくる.登山客でも来るのかなと思ったけど少し時間が経ったが誰も来ない.空耳だったか?と、首をかしげながら急斜面を下降していく.蔵王岳へは僅かの登りで頂上に出た.すると、下から登山者が上がってきて 「おお〜ガスが晴れたよ」と、下に向かって声をかけていた.下を見ると、どうやらクサリ場で一人がその登りを終えようとしている.

 軽く二人に挨拶をし「大変ですねこれぁ、、」 「うんうんしんどいけど、これだけ(クサリ)あれば慣れちゃうかも」と、笑っていた.げッ(クサリ)そんなにあるのかいな.気をつけて、と別れクサリに取り付くが垂直で結構怖い.幸いな事にこういう時のアクアステルスは岩肌をしっかり掴んでくれる.背中の荷物も軽いから、クサリを掴んでの下降は割と楽だった.


剣ノ山、後ろは鋸山


白山から剣ノ山 登るのは樹木の無い所、、ではなく その左、樹林の中のルンゼっぽい所にロープがある


剣ノ峰岩場トラバース道から眺める白山と.岩場にまっすぐ垂れ下がっているクサリ
 一旦下って再び登り、裸岩斜面のトラバースだ.此処もクサリがあって安心.トラバースが終わって6尺(約2m)位のアルミ梯子を登ると溝の中の急登だ.トラロープなどが3本位垂れ下がっていて、右手はそのロープを、左手は灌木の根っこを掴んでの力技.上が見えず意外に長いので上から誰か下りてきたら鉢合わせになると困る.「一人、登りまーす」と、上に向かって叫び上がって行くが、誰も下りて来る人はいなかった.
 やや平らな部分に出てすぐ左に折れ、又、梯子を登って岩のピークに着いたが、「熊野岳」はあそこを右に行った所だったのかと、後のカーニバル.続くピークの剣ノ山では目の前にドーーーンと鋸山が控える.それにしてもここ迄の登りには疲れた.今まで雲ばかりだった空は所々青空になり、此処では日も差して暖かい.誰もいない事を良い事に大の字になって寝ころんでみたら、ううう、眠ってしまいそう.だが、目の前には下りの梯子がにょきっと・・・
 梯子、クサリと繋いで下降し左右は恐ろしい程の垂直に落ち込んだルンゼは足が震えてしまう程.群馬側にトラロープが垂れ下がっていたが、あれは何?

 
 核心部が終わり(といっても、もー1回クサリを登る)、六林班峠への分岐を過ぎると鋸山の山頂だった.皇海山が目の前にあり、松木沢の上流が見渡せる.遠くにカマ5峰も綺麗に見える.さらに遠く(爺では)名前の判らない山々が浮かび上がっている.群馬側も良く見えた.此処まで疲れたがこの光景で疲れも吹っ飛んだ(んな訳がない、足が重い〜、皇海山の急登が待っていると思うと気が重い〜、、、)誰もいないので、又大の字なって寝ころんだ.日は差しているが雲の方が多い.山ってどうして雲の流れが早いんだろう.


トラバース道


(岩場左の) 樹林の中の登り


剣ノ山から皇海山


梯子(4尺位)を登って岩場のピーク・・・


を、越えるとすぐハシゴ


剣ノ山から鋸山


クサリ場を登ると・・・


鋸山山頂


鋸山から西側 (群馬側) 不動沢が顕著 


振り返って足尾側、手前の三角はオロ山 登ってきた尾根はギリギリ見えるずーっと手前
 鋸山から「不動沢のコル」に向かって下降を開始するが、樹林帯の中はじめの内はロープがあった.その内涸れ沢の様な所を下っていて、道をロストしてしまった.多分何でも無い所で間違えたと思うが、テープの無い道は鹿道ですぐに消えてしまった.まあ、地図を見ながら右手へと尾根筋に向かって笹を漕いで登って行くと、男女2人の登山者が尾根を登っているのが見えた.

 男性がこちらに気付き、「道を見失っちゃって!」といったら、「こちらが道です」 とご親切.
間もなく看板が多数設置されている「不動沢のコル」に着いた.相変わらず足は重い.此処から不動沢に下りて皇海橋の方に行けば、楽だろう・・・と、つい、弱音が頭の片隅に沸き上がる.”いやいや、朝にあの笹尾根に取り付いた時からエスケープルートはないと心に言い切って登ってきたのだ.皇海山からはずーーっと下りになるではないか”と.良い所だけ言い聞かせ、まずはエネルギー補給だぞとばかりに、カリントウをバリバリ.
 ピーナッツを食べながらそろそろ出掛けようかと立ち上がり掛けた時、不動沢側から一人の若い男性が上がってきた.少し話をし、聞くと先週庚申山側から鋸山を目指したが時間切れで途中敗退したという.悔しいので今日はこちらから鋸山に登るのだという.「気を付けて」「お互い様」と、茨城から来たというエネルギッシュなこの(茨城から来たという)男性と別れまずは緩やかな登りに差し掛かる.

 鋸山方面と違って、こちらの登山道は沢山の人が歩かれているとみえ幅広い.次第に斜度が増してくると、すぐ疲れが出る.休憩タイムが多くなった.水は普段からあまり多く摂らない方だが、今日はポカリのペットボトルが既になく、水はトクサ沢で満タンにしてきた500mmが一本(1/3位飲んだ).前方から賑やかな一団が下りてきた.先頭の人が総勢18名になると行ってたので爺は待って、先に下りてもらう事にした.うーーん、圧倒的に(昔若かった)女性が多い.最後の男性に「これで最後です」と声をかけられ、又重い足に難儀しながら登っていく.今度はダックスフンド(?)みたいな犬を連れた家族連れ(4人だったかな)が下りてきた.その後も2人組の男性と擦れ違った.結構、人気のある山であると感心する.


ノコ歯の様な鋸山(不動沢のコルへ行く途中)


不動沢のコル 色々が途端に賑やか(笑)
 疲れもピークに達した頃、傾斜が緩みロープで進行方向に導かれ、そこには青銅の剣が樹林内に屹立していた.あれ?青銅の剣って頂上じゃなかったっけ? 中途半端な知識は爺の専売特許.頂上に剣があるなぞ何処にも書いてない(帰ってから確認(笑)).緩く登ると、何やらアルミでこさえた祭壇のようなものがある頂上に出た.特に展望もなく、一通りコンデジで撮影してから、お湯を沸かす.お腹は空いてるのだが食欲があまりない.それでも、これからの国境平へ下って帰るには何かを食べておかなくてはならない.
 もう来ないだろうと思っていた登山者が下から若い男女2人が登ってきた.男性は大きなザック、女性は空身.少ししてお湯を沸かし始めた.爺の方は沸騰したので、カップヌードルにお湯を入れ、(胃袋から戻ってきそうなのを我慢して)何とかお腹に流し込んだが、少し元気が復活した気がした.取り敢えずの食事が終わり、国境平方向への下り口が確認出来たので、若い2人に「ごゆっくり」と挨拶をして灌木の中に入っていった.


直立、青銅の剣 頂上にあると思っていた


皇海山頂上 賑やかです 展望はなし
■皇海山下降からニゴリ小屋までは画像がありません.疲れた上予定時刻を大幅に遅れて、撮る時間もないと思ってしまう余裕のなさでした.又、モミジ尾根は薄暗くなってしまい、撮影する明るさではありませんでした(^_^;;

■国境平ではニゴリ沢大滝を見る事が出来ました.上部2段目か3段目.割と水量が多く勢いよく音を立てて水が落ちていました.機会をみつけ再訪したいと思っています.
 此処でいきなりのミスである.テープとか、標識とかあまり期待していなかったので、踏み後を辿っていったが、(標高差)50m程下りた所で鹿道のトラバースに引き込まれてしまった.何の疑問も持たず、西に進路をとってしまっていた.尾根形に出て灌木の切れた所から、前方(此処では西)を見ると、丸い山が見える.ん? 国境平へは始め下り一辺倒の筈.このまま行くと登ってあの山へ行ってしまうではないか.今回はあまり地図を見てなかった(3回程だけ)事を思い出し、再び地図を出して確認すると何たるイージーミス.一旦北へ向かって下りていたが鹿道に引きずられ西に下りていた.目の前に見える山は2101ピークだった.

 ま、嘆いてもしょうがないので東に向かいトラバースするように下降していくと涸れ沢に出た.落石などが心配されたが、それもなく皇海山からの北尾根(2030m辺り)に復帰する事が出来た.すると、すぐに赤/黄の標識がみつかりハッキリした踏み後に出る事が出来てホッとした.標識はこまめにあり、それからは地図を出す事もなく国境平へ降り立つ事が出来た.水が少ないので補給したかったが、水場がどこか判らない.ゆっくり探している暇もないので先を急ぐ.日が落ちて涼しくなってきtるので、水分補給もさほど必要ではない.だが、安心もしていられない.予定時間より相当遅れているので、小屋に着く前に暗くなるのは必須だ.モミジ尾根の分岐は判りやすいT字路になっているかと思っていたが、「皇海山→」の標識があるだけだった(他は爺の見落としかも モミジ尾根分岐17:05)


此処で既に間違っていた 見えるのは泙川上流湯之沢 

トラバースする涸沢、右の尾根が国境平方向
■林道や整備された登山道ならいざしらず、怪しい踏み跡、岩ゴロゴロの沢をヘッデンで歩くのは良くないです.爺の場合、小屋が近くだったので歩いてしまいましたが、時間をかけ安全を確かめた上の事です.(が、褒められたものではありません、反省)

■ニゴリ沢の水は上流部に鉱泉が湧き出ていて、飲料には不適です.但し松木沢出合から200m程上流に左岸から湧き流れている所がありますがこれは飲めます.

 分岐からモミジ尾根への標識はやや少ない.藪っぽかったり、踏み後を見失ったりしながら尾根を下り、ススキが多く生えている場所を過ぎた辺りで暗くなりヘッデンを点ける.急坂になると道形がジグザグにハッキリして不安はない.金属板標識もヘッデンの光に照らし出され、光って日中よりも判りやすい.おお、新発見じゃ(・・・などとふざけてる場合か、バ○爺が!)沢音が大きくなってくると又少し安心する.ニゴリ沢に飛び出した時、空を見上げ、一息ついた.勝手は知らなくても変わっていても、一度来ている記憶が何となく心強い 「ふーーー、帰ってこられた」あとはゆっくりと小屋に向かうだけ.疲れたな〜の想いだけが沸き上がる.(ニゴリ小屋着19:10)


 翌日(7日)の帰路、国境平泊という4人のパーテイ.カモシカ平泊という2人のパーティ&毎週の様に足尾に来ているという桐生の人と出会ったが、みんな元気だね〜

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.