滝見と山登り

佐野市
奈良部山
ならぶやま:985.4m



                  



2013,3,17 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
 たまには前置きなしで、、、いきなり本文から


 二俣近くの橋手前に車を駐め、簡単に支度をして歩き始めるが、今日もドジ.
別に何があって急いでいる訳でもないのに、眼鏡(老眼)を家に忘れてきてしまった.
普通にハイキングコース等を歩く場合は特に必要でもないのだが、一人で地図を頼りに沢詰めルーファンなどの時は(当然の事だが)必要.毎度のズボラさが顕れる.


黒沢東川の林道は車も通れる広さで、よく使われているらしく歩きやすい.が、道脇の沢は水がそれ程多くなく、地図からでも判る通りの平凡な流れが続く.歩き始めてすぐに暖かくなってきたので、ジャケットの下の(薄い)セーターを脱ぎザックに入れる.今日はセーターはいらなかったかも知れないな、、、要るものは忘れ、そうではないものを持ってくるのはいつもの事・・・・仕事でも良く怒られる訳だ、と苦笑い..


林道分岐をスタート 9:45


黒沢東川


右に道路が上がっている所.直進する


林道脇から落ちてる小滝
  東電の点検道を示す黄色い標柱を過ぎると右に登っていく道を分ける.ブルドーザーが通った跡のある広い道だ.そちらへは行かず沢沿いの道を進路にとる.今日の足元はトレッキングシューズ.5年前に¥4980で買った布製.防水とうたってあったが、水がすぐ浸みてくるから晴れ限定なのだ.

 今日のルート(東黒沢はかなり上流まで林道があるようなので、沢の遡行は殆どないだろうと読んだ.まあ、沢内を歩くとしても、中流部でこの水量なら靴を濡らすこともないだろう.と、いつものお気楽.

 それにしても平凡な沢である.その内堰堤が2ヶ所程出てきて水量がどんどん減少してきた.標高480m辺りで林道は終わる.踏み跡はすぐに沢を渡り、樹林内をジグザグに登っている.沢はゴルジュっぽくなって両岸が狭まってくる.何となく期待するものがあって沢を歩く事に決めた.沢を歩くと言っても水は極めて少ないので、乾いた岩の上を歩いていくのだから大変なことはない.



倒木が林道を塞いでいた


林道終点



沢の小滝 遡行はトレッキングシューズでも問題はない



2段滑滝、水量小

 遡行をはじめてまもなく落差は極めて低いが2段滑滝が出てきた.中々綺麗なのでフイルムで撮影する事に決め、休憩&エネルギー補給を兼ねる.この沢に滝などの期待はしていなかったが、西黒沢の事もあるので一応フイルムカメラの用意はしてきたのだ.更に今回は先日買ったレンズの試し撮りでもある.「滝写真屋」にとって滝の全景を撮ることは何をさておいても必須(ほんとか) しかし、深山幽谷の滝は得てして狭い環境にある事が多い.

 これまで、突撃レンズとして24−200mm一本で大部分を攻めてきた.24mmならかなり広角.多くの場合それでも良かったのだが、滝前が狭く涙を飲んで帰って来たことも多々ある.そんな訳で前々から18mm位のものが欲しかったのだ.ところが貧乏爺には高価でちょっとやそこらで手が出ない.が、忍耐強い爺はコツコツと涙ぐましい努力で小銭を貯め、Nikonの17−35mmを買ってしまたのだ(パチパチ)そこで、今回の初撮りをしようと言うわけである.ま、それは置いといて・・・



沢を遡行 水はすぐに涸れる


白い花が咲いていた、スミレの仲間?



前方に壁 頑張れば直登も出来ると思うけど・・・無理せず右へ回る

 撮影を終え、滝上に上るとゴルジュは終わり再び平凡な沢になった.標高600m付近では水はもう涸れている.この場所、沢が左右180度に分岐している.左はすぐに高度を上げ険しさを増幅させている.一方、右の沢は緩やかに奈良部山に向かっていた.遡行は打ち切り登山モードに切り替え、右の沢を少しだけ登り南南西尾根に乗るべく斜面に取り付いた.

 下生えのない急斜面をずるずる滑りながら登るとすぐに壁が立ちはだかる.登ることは出来ず右にトラバースして支尾根に乗り、そこの勾配もきつかったがその支尾根は困難もなく南南西尾根に登り着いた.尾根には案外しっかりとした踏み跡が付いていて歩き易い.テープもあった.お昼は過ぎたが、奈良部山の山頂でお弁当にしようとそのまま登り続け13時前に着いた.

 頂上は樹林の中で概ね眺望はない(葉のない季節だから樹幹越しに多少の遠望はあるが).コンデジでそこら辺を適当に撮り、さあお昼にしようかとザックの中のお弁当ジャーを出そうとした時、丸岩岳の方から男性一人が上がってきた.



斜面は急だけど岩場が切れている



下生えはなく、写真で見ると楽そうだけど・・・


南南西尾根に出ました


丸岩岳(は見えてない)方向に石鴨林道主点が見える


山頂到着 12:50
  鹿沼から来たというその(壮年近い)男性は小戸川から熊鷹山〜丸岩岳〜と回って来たらしい.熊鷹山では男女一組、丸岩岳では無線をしている者がいたという.休日で天気の良い今日はもう少し登っている人が多いのではないかと思ったが、花も咲いていない季節はこんなものかなあ.

 その男性にどこから登ってきたのか?と、尋ねられたので飛駒から、と答えたら不思議そうな顔をしていた.その人は次石山(つげしやま)の麓に住んでいるという.その山には昨年登っているので、話が弾み思いもよらない少しの楽しい時間を過ごした.

 その男性に小戸川(熊鷹山登山口)に降りる近道を聞かれたが、私には丸岩岳近くの祠から降りているイチロー新道しか知らない.その人は地図を持ってなかったらしいので、来た道を素直に戻ると言う.謙虚で中々健脚であると感じた.



南南東へ向かう地形図破線路の道.此処では歩き易い



岩のピーク 840m付近


前方及び左は崖、(画像の)右下からトラバース道が延びている
  岩混じりの小尾根を登り(地図上の)破線路に出た.水平道を少し行くと再び岩場のお目見えだ.右にハッキリしたトラバース道が延びている.事前の情報ではこの辺り厳しいルートと判っていたので、これはそれと違い楽勝ではないか、、、と、思った.情報では、右ではなく左を巻いてる記事が多かったと思う.

 楽だと思ったのも束の間すぐに道は消え、急斜面を木の根を探しながらのトラバースとなった.幸いな事に、沢の遡行では直登出来ない滝やゴルジュを巻くのにこういう場所を選ばなければならない事が多くある.そこでは、滑落を防ぐ為、テープやお助け紐で自己確保しながら通過する.経験は安心感でも、強みでもある.木の根が多くトラバースは捗った.



これは楽勝! と、思った・・・けど




左の岩を越えたら道はなくなってしまい




緊張しながらのトラバースを強いられる

 その内、左の泥つき斜面に、斜め上方にあがっている踏み跡がうっすらと見える.倒木をくぐって小尾根に上がり、それをピークまで登るがそこからの下りが良く見えない. 多分下の方から登ってくれば判ったのだろうが、此処も岩場だった.

 さっき登ってきた小尾根を少し戻り、回り込む様に左の斜面に降りてトラバースしていくと、割と簡単に岩場の下に出る事が出来た(破線路に復帰).驚いたことに、奈良部山からの破線路で、はじめの内は木々にテープがあったが、岩場になってからは殆ど見なかった.それが、此処へ出るとペンキで思いっきり目印があるではないか.それも、短距離でバシバシと.ま、それはそれで安心ではあるのだが・・・.



木の根を探しながら、トラバースを終え、ホッとして振り返り・・・お、結構な斜度ですよ
こちらからのスタートは、先が見えないだろうから躊躇われるだろうね



此処までくれば一安心


尾根に出ました


尾根歩きでは所々に展望があります


あの山は・・・
  狭い岩の尾根で日当たりの良い場所をみつけ、休憩した.水を飲み、クッキーをかじって、いつだったか見たどなたかのHPを思い出す.それによると岩場は3ヶ所だったと思うが、巻いたのは2ヶ所だった.(帰ってHPを見直すとどなたのレポもやはり3ヶ所だった.多分、最初の岩場で3番、2番を大きく巻いてしまったのかも知れない.2番目の記憶がさっぱりないのだ) 

 これまで難儀だったけど、あとは困難もなくしっかりした踏み跡を辿って高圧鉄塔に着いた.樹林の中なので眺めはないが、日当たりが良く暖かで気持ちが良い.缶コーヒーを飲みながら少しまったりする.点検道を降りていけば自然に東黒沢に出るだろう.空に大きなワシの舞うのを眺めながら、ゆっくり腰を上げる.
 (以下、林道16:05 車着16:35)


起伏は少なく歩き易い


鉄塔の下に出ました



鉄塔下からの風景




モヒカン




下りの林道から見上げて

 Photo FinePix Z33WP 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.