◇山登り◇ 那須塩原市流石山〜三倉山へ ながれいしやま:1812.5m おおくらさん:1885m みくらやま:1888m(下郷町) 2008年8月9日 訪問 爺 , nob & yuki (リハビリ登山) |
この稜線にある山は大峠側から「流石山」−「大倉山」−「三倉山」と山名標識が置いてある.これ本当は、「三倉山」−「大倉山」の順で、かなり以前の国土地理院発行の地形図が「大倉山」と「三倉山」が誤って記載されてしまい、混乱しているのだという.又、本によって「大倉山」はタイクラヤマ、ダイクラヤマ、オオクラヤマ(サン)等と呼ばれているようである.ふーーーんっとね・・・ま、爺はどっちでも良いんだけんどさ(笑) つい先日、雨に降られガスで何も見えないので流石山に登るのは諦め、大峠で引き返した.その後仕事と天候の良い日を見計らってこの日のリハビリ山行となったが、土曜日なので人が多くないか心配だった.しかし、大峠林道の駐車場は一台も車がなく、静かなものだった.我々が支度を終えて出発する時に一台の6−7人乗ったワゴンが着いただけ. その昔、参勤交代で通ったという旧会津中街道だった道に入ると大きい平らな石が置いてあり間もなく鏡沼分岐に着く.そこには道標や治山事業の案内板などがある.昔、敷き詰めたという石畳みの道を、ゆっくり歩いていくと時々右手に山並みが近い. |
||
■写真左 駐車地より林道 ■写真右 鏡沼分岐 |
|||
石畳が過ぎると木の根が多く露出した道になる.先日は雨模様で道がぬかるみ歩きにくかったが、今日はそれ程でもない.30分程登ると大峠に着いた.この峠に飛び出すと、大きな木はなく一気に天井が開けた感じになる.三本槍岳へ登る道を後ろに見て、流石山迄の直登が始まる.さすがにキスゲは咲き終えているが、道の脇にはまだ花が多く咲いている.お地蔵さんに手を合わせ、「さ、行くぞ!」と二人に声をかけ登り始める. 空は快晴で太陽は容赦なく照りつける.熱い.たちまち汗が噴き出してくる.花を撮るふりをして適当に休憩するが、二人にはたちまち置いて行かれる.くっ、ロープで引っ張ってくれるとか、後を押してやるとか、思いやりも何もないもんだ(涙) 此処で遭難したら出てやるからな、、、等と呪いの言葉を吐きながらケルンのある所まで登り着いた(笑). |
|||
■写真左 これから登る急斜面を見上げる ■写真右 ケルン |
|||
■写真左 流石山へ向けて緩斜面を登る ■写真右 白笹山と光っているのは沼原調整池 |
|||
此処からは少し傾斜も緩むが急な登りには変わりない.ポツポツ出てくるハイマツを見ながら喘ぎ喘ぎ登っていく.休憩がてら振り返ると、三本槍岳、朝日岳、茶臼岳などが大きく聳えている.その後緩く登り、大峠より1時間ちょっとで流石山頂に着いた.山頂手前で、三本槍から来て此処で引き返すという女性とすれ違い、「山頂で息子さんが待ってますよ、頑張って!」と励まされた. 昨年、井戸沢を遡行しこの山頂に詰めた事を思い出し、懐かしさを覚える.その時同行した次男と井戸沢方面を指さしながら、結構急斜面なのに改めてきつかったなあ〜等と笑い合った. 頂上からは360度好展望.北に下郷、東に三本槍、南に白笹山、沼原湿原、西に大倉、三倉山とそれに続く稜線が素晴らしい.しかし、太陽を遮る物もなく熱い.ペットボトルの飲み物はどんどん減っていく.展望を充分楽しんで、目指す大倉山へと稜線歩きにとりかかる.会津側からほんの僅かだが涼しい風が時々吹き上げてくるが、焼け石に水の感. |
|||
■写真左 流石山頂 ■写真右 山頂から下郷方面 |
|||
■写真左 山頂の三角点 ■写真右 大倉山(右前方)に向かってシャクナゲの道を歩く |
|||
■写真左 茶臼岳と左下に三斗小屋温泉 ■写真右 大倉山(右)への稜線を歩く |
|||
■写真左 五葉ノ泉 ■写真右 大倉山山頂手前より流石山への稜線を振り返り見る |
|||
目指す大倉山はコブ(ピーク)を2つ見てその向こうに少し高く座している.むむむ、遠い〜.焦らず、前を行く二人を追う.起伏がそうないので涼しければ最高の稜線歩き.途中、「五葉の泉」という池を通るが、その水は生暖かい.モリアオガエル、サンショウウオが棲息しているという.岸近くに結構大きなオタマジャクシの群れを見たが、それがそうだろうか. 緩く登り、流石山からほぼ1時間かかって大倉山の頂上に着いた.頂上はハイマツとシャクナゲの低木に覆われていて、背伸びしやっと遠くが見える.少し多く休憩をとり、次の目標「三倉山」に向かう. 此処から登山道は細くなり、シャクナゲなどで覆われる.鞍部まで下り、前方を見ると三角点峰とやや重なるように三倉山が聳えている.げっ、あそこへ行くのかよ・・・と、やや怯んでしまったが、元気を出して先へ進んだ.左後方を見ると深山ダムが光って見え、それに続く沢が深い渓を創っている.更に、左前方は黒滝股山に続く稜線が長くうねっている. 一登りで1,854mのピークに出た.此処には三角点が笹に埋もれていた.辿ってきた稜線が遠くに見え、流石山がどれか良く判らない.前方目の前には三倉山が大きく、登山道がまっすぐ頂上に向かっているのが見えた.ジグザグなら良かったのに・・・・ |
|||
■写真左 大倉山山頂 ■写真右 左に三角点ピーク、向こうに三倉山 |
|||
■写真左 三倉山から西に延びる稜線 ■写真右 三倉山、踏み後がまっすぐ頂上に伸びている |
|||
■写真左 笹に埋もれた三角点 ■写真右 茶臼岳 |
|||
三角点峰から下り痩せた尾根の鞍部を通って往路最後の登りにかかる.遠くからみるときつそうに見えた急坂も、取り付いて両側に景色を見ながら登って行くとそれ程でもなく、やや広い三倉山山頂に着いた.平成20年7月奉納と彫られた真新しい祠と、東西南北を示す標柱が設置されていた.トンボや蝶が沢山飛び交っていた.視界を遮る物はなく、遠くは霞んでいるが素晴らしい展望である.茶臼に湧き出る雲も大きく広がる事もなく相変わらず日の光は照りつけ熱い.少し遅いお昼を食べ、長い稜線歩きの帰路についた. 今日出会ったハイカーは8人(2人グループが2組).表那須に比べれば実に少ない.そして静かな山行であった.駐車場近くの沢の水は、とても冷たく美味しかった. (2011/10/2再編集) |
|||
■写真左 三倉山山頂に建つ祠と標柱 ■写真右 山頂より大倉山を見る |