◇滝見◇
日光市 奥鬼怒
湯沢支流
名前が判らない沢から
笹倉沢


                    



2010年10月02日 訪問

単独
(時間は参考にしない事)
                           
 2009年(昨年)の秋遅く次男と2人で噴泉塔迄行った時、何気なく覗いた沢に下流で見る水量では考えられない様な見事な滝があった.その帰路には笹倉沢を遡行し、小ゴルジュで1.5m程の滝が深い釜を持っていて越えられず、残念な思いをして帰ってきた.そこで、今回はその名前のない沢を詰め笹倉沢上流に下りてみようと計画した.


 噴泉遊歩道入り口に車を駐め、噴泉橋を渡るのは何度目になるだろうか、見慣れた遊歩道を快適に歩いていく.新しく立派な巨大堰堤を過ぎて笹倉沢出合いで最初の徒渉をする.沢を確認し、次の支沢は遊歩道を横断しているが、流木が積み重なり水もそれ程多い感じはしない.それでも流木を乗り越え少し遡行すると、3m程の滝がありその上からは出合の雰囲気から想像できない綺麗な滑になる.

 噴泉橋7:50出発
■写真左
巨大堰堤
8:45


■写真右
出合すぐの小滝
■写真左
滑連瀑帯
9:55


■写真右
連瀑2
 滑は少し傾斜をつけ緩く右に曲がると滑滝の連瀑になった.どれもが気分良く(爺でも)直登出来面白い.更に滑は続き、緩い傾斜の流木を抱いた滝の上に4m程の滝は結構綺麗なので沢を含めてフイルムに収めた.
 4mの滝は右側を登って越えていくと前方に滝群が見える.近づくと、5m程の(本流)滑滝と右から水量が僅かな長い滑滝で沢が流入していた.更に、少し落差がある様な滝が5m滑滝越しに見える.(と、実は昨年は此処まで来た).支沢を登って本流滝上に回りこみその滝を見ると15m程の中々立派な滝だった.此処は、楽しい撮影タイム.
 この滝の上に行けるかどうか算段してみる.滝の両岸は岸壁(この滝前が漏斗状).右岸は草付き泥斜面.この斜面を登り滝の数メートル上にトラバース出来れば、滝上の灌木帯に入れるだろう.と、斜面に取り付いてみた.足元がズルズルで掴まる草は抜けやすく非常に悪い.それでも滝の頭程までの高さに何とか登る事ができた.しかし、此処からが問題.トラバースする辺りにこちら向き傾斜している岩がありその辺り掴まるものが何もない.突き出てる岩石はポンポン抜け出てどうにもならない.諦めて、滝対面の尾根を回り込み高巻きする事にした.

■写真左
左本流5m滝、右から細い支流
10:25


■写真右
15m大滝
10:35
■写真左
滝上下降点
11:45


■写真右
大滝の頭
 尾根(石楠花藪)を回り込むと急なルンゼだが、比較的楽に登る事が出来た.上部では鹿道が石楠花藪の中に入っている.身体を捻る様に藪の中に潜り込ませ、出来るだけ薄い所を選んで登って行く.滝の倍の高さまで登りトラバース出来そうな所で横移動を決め込んだ.石楠花に足をとられながら思ったより時間がかかる.崖下に沢が見えたので、下りられそうな所を探してザイルを出し安全に沢に下りた.
 下りた所は滝の上約20m程の場所.やはり滑だが傾斜は緩い.15m滝の頭付近まで下りてみたが、滝の上にもう一段4−5m程の下からは見えない滝があった.此処で転ぶといっきに15m滝下へバンジージャンプしてしまうので、適当な所で引き返す.
 遡行を続け2、3の小滝を越えて二俣(三俣状みたいだったが)に着くともう水量は少ない.此処では尾根越えが楽そうな左俣に入って行く.すぐに沢は流木に覆われ、水もその下に隠れてしまった.もはや滝も期待出来ず、右岸斜面に取り付く.膝位の笹だが藪と言う程でもなく登りやすかった.平らな場所を選び、エネルギー補給タイムとする.GPSで位置を確認すると遡ってきた沢と、笹倉沢の間の尾根、1640m付近にいる事が判った.
■写真左
笹斜面を登る
12:35


■写真右
笹倉沢
13:10

■写真左
笹倉沢引き返し点
13:45


■写真右
通過が大変だった小滝
 やや平らな尾根を下降しない様に回り込んで行く.遡ってきた沢側では見られなかった笹藪がこの尾根の笹倉沢側では胸程の密な藪になっている.ただ、幸いな事に鹿道がはっきりついていて、笹倉沢の方に向かっていた.まるで歩かれてない登山道(ん?)の様な感じで笹藪歩きは苦にならなかった.GPSとにらめっこしながら困難もなく笹倉沢の1570m付近に下りた.この辺り岩石(大きくない)と流木が多くあり、水もそこそこ多い.上流を少し覗いて見る事にした.
 二俣(1600m付近)から水の多い左俣に入ったが沢に険しさはなく滝もありそうにない.1650m付近まで遡り、時間もないので引き返した.尾根からの下降地点を過ぎても穏やかな雰囲気が続く.更に下降していくと傾斜がついてきて、沢が狭まってくる.流木を抱えた2段小滝を下降すると前方はゴルジュで昨年引き返した小滝だった.右も左も壁で巻く事は出来ず、釜も結構深い.左の壁を僅かな足掛かりを頼りにへつる事にした.2m程へつると釜の水深は膝上程なので、水の中に入りホッと一息.

■写真左
大量の流木を頭に抱える4段(?)滝


■写真右
ゴルジュ内小滝
■写真左
連瀑帯


■写真右
20m大滝
14:45
 おびただしい流木とガレが堆積した場所を下降していくと、更に流木が何重にも積み重なっている.その下は4段17−8mの滝になっている.丁度、滝の頭で流木が留まっている状態だ.形が良い滝なのでやや残念.それでも数枚をフイルムに収めて、下降する.ゴルジュの中は滑で小滝もある.昨年、遡行しているので不安はない.連瀑帯を過ぎ沢が少し左にカーブしている所で、前方が切れている.2段20mの大滝だ.下から見た時はさほど大きく感じないが、上からだとやはり高さを(20mそこそこでも)実感する.
 右岸の灌木に掴まりながら下降する.最後、3m程の泥付き斜面は手掛かりを失うのでややキンチョール.滝に居座る大きな流木も健在で、此処の光景は殆ど変わって無いように見えた.
■写真左
滑床


■写真右
幅広滝
15:20
 途中(右岸)に温泉が湧き出ている場所があり、そこから下流の沢床はやや赤い.150m程の滑を気持ちよく歩き、4mの幅広滝は左(上から見て)を下りる.あと30分も歩けば、湯沢本流に出るだろう.久し振りにフイルム3本を費やした遡行で満足だった.噴泉橋着16:50