◇滝見◇
日光市
砥川上流左俣ネベ沢



                    



2010年4月25日 訪問


(時間は参考にしない事)
                           
 これまで今市ダム近辺、栗山ダム近辺と探索してきて、結構多くの滝を見て楽しめた.滝の殆どは砥川の支流にあり、夫婦滝などは凄かった.タイミング良く水の多い時期だったので迫力的な夫婦滝だった.その余韻もあるが砥川上流で残すは、地形図にもあるネベ沢だが沢屋さん達もあまり興味を示さないのか情報が少ない.? その中で、10m前後の滝が2−3はあるらしい.(栃木の)滝写真屋を名乗るには、これも行って見ておかなければなるまい(笑)


 と、訳の判らない理由をくっつけて暇を作り出掛けてみた.今市ダムの道を車で走り、橋を二つ渡って適当な所に駐め、やや荒れた道を歩いて林道終点迄行く.点検用の鉄製階段を登り、左岸沿いに歩くと、横断する橋があった.対岸には何かの施設があり、踏み跡(点検道?)が上の方に登っている.(沢沿いについてないと言う事は、この先に通過困難な場所があるという事か)


 ビンゴ! 橋を渡った所から沢に下りてすぐに両岸の壁が垂直で沢幅一杯に水が流れている.結構水量が多いから、これは先程の道で大高巻きか? と半分覚悟したが左岸壁下を膝上を濡らす程度で通る事が出来た.この季節、まだ水はかなり冷たい.
この廊下を通ると二俣で右が本流、左がネベ沢だ.崖の上にはアカヤシオが幾つか咲いているのが見える.

■写真左
林道終点 前方に鉄製階段有り
7:10


■写真右
膝上を濡らして通過する廊下


8m美瀑 7:45

高巻き中に見る 点検道跡か?


8m滝上のゴルジュ 向こうが滝落口 8:30


右岸の細い滝
 ゴルジュになり8m位の綺麗な滝が現れた.こんな滝は想像だにしていなかったので何だか嬉しい.移動場所は滝前が広くないので僅かだが、そこ此処で撮影を楽しむ.滝の上流を伺うが、左岸の岩をよじ登れそうだったが、爺ではしんどそうなので右岸を高巻きする事にした.
 少し戻り、右岸の泥付き急斜面に取り付く.初めのうちはズルズルと足元が崩れ登りづらいが上に上がるにつれて小石混じりになり、鹿道を追ってトラバース出来た.更に、上の方に何やら柵の様なもの(人工物)をみつけ、そこまで登っていくと、(多分)点検道の様だった.道と言っても崩れていて繋がっていない.子尾根の所では、道が又上の方に上がっている.
 再び沢に下りて下流の方を見ると、滝上のゴルジュが見えた.滝上が極端に狭く、やはり爺では通過が無理だったと思った.一方上流は穏やかで、すぐ前方に右岸から細い滝が落ちていた.沢はやや右に折れ両岸が厳しくなってくる.前方に3m程の勢いの良い滝が見えた.遠目に見ても通過困難の様.近づくとその上にも滝が見えたがこれは2段「くの字」滝だ.奥の滝は全部見えてないから、全体の高さは判らない.
 さて此処の巻きは右岸か左岸か迷った.地形図みても似た様なものだし、同じ急斜面だけど左岸の方が何となく掴まる木の間隔が狭い.少し登って小尾根に出、そのまま左斜面を(下りる事が出来るかどうか)伺いながら登っていくが、とてもそういう所は見つからず、855Pか東南に延びる尾根まで登ってしまった.藪も下生えもないやや広い尾根を緩く登っていくが、左は急なルンゼだったり崩壊斜面だったりで、とても下りる気がしない.(これは右岸の巻きが正解だったかな、、と思いながら)750m位の所でネベ沢はこの次にしようと諦めた.



ネベ沢本流のネジレ滝 9:10


ネジレ滝 上段は高巻き中に少し見え3m位か?

砥川本流に戻る 10:10


連続する釜 一番上の狭まっている所が越えられなかった
 (標高差)50m程下り、(松系)針葉樹林の中の沢形を下りて砥川本流に下りる.そこは下流ネベ沢出合から、150m程の所だった.時計は10時10分、休憩&エネルギー補給をしてどうするか考えた.ま、時間があるので先日(4/14に)探索した上流左支沢の更に上の二俣から左を探索してみる事にする.
 水量の多い本流を遡って行くと河原に焚き火の跡があった.釣り屋さんのものだろう.左から7−8m位の滝を懸け沢が合流していた.流木が少々煩いが、フイルムに収め遡行を続けると沢幅が狭まり釜が連続して通過が難しい場所に出た.下の二つはへつったり、水流端っこを通れたが、三つ目が駄目で結局戻った.右岸を見回すと、踏み跡が高巻く様につけられていたので利用しトラバース.上流に下りる事が出来た.
 そこから小滝は出てくるが沢幅が少し広くなってきているので(遡行に)困難なものは無く、見覚えのある左支沢出合に着いた.
出合着は11:55分

■写真左
支沢滝


■写真右
左支沢ちょっと上流の滝
 左支沢の二俣に着き、お昼とした.穏やかでポカポカ暖かく気持ちがいい.右俣に比べ左俣は水量が少ないので(滝の)期待は出来ないが事のついで.出合い近くに3m程の滑滝があり取り敢えずフィルムでパシャッ.しかし蔦がやや煩い.上流は水量の少ない滑沢で快適に遡行できる.4m程の滑滝が出てきたが、落ち葉と流木でちょっと(爺的)写真にはならない.その上も滑は続いているが似た様なもの.3m位の小滝を越えると沢は(細い)流木散乱し水量を減少していった.沢が分かれ、水の多い右へ入って行くがこっちも少なくなってくる.
 800m近くで遡行を止め右岸小尾根を回り込んで左の涸れ沢を横断.855Pに登って、東南の尾根を下降していく.この尾根、アカヤシオが多く正に旬.見事なピンクの花を仰ぎながらの下降は気分が良い.更に、樹間から見る月山方面の山裾にはピンクで染まっている群落が見え、普段花の季節に縁のない爺は感激しつつ帰路に着いた.(林道終点着14:40)

■写真左
支沢源頭近く
12:50



■写真右
樹林の間から月山方面
見える山は月山より南西の1230P