◇滝見◇

日光市(栗山)
砥川(左支流)



                    



2010年4月14日 訪問


時間は参考にしないこと
                           
 前回夫婦滝を見た時、滝の下流にある「チムニー滝」を確認し少し下流を探索した.涸沢が右から出合っていて何気なく耳をすますと、上の方から水音が聞こえてくる.ちょっと気になり水のない沢を100m程遡ると、沢は二俣になり左に少し遡ると細いが水のある(笑)5m程の滝が出現した.水は滝の下に消えていく.滝上に登ると水は落ち葉の中から湧き出していた.
 一方、右の沢には3m程の滑滝があり僅かだが水が流れている.そのまま上流へ行くと、残雪があり渓を覆っている.所々消えている所から下を覗くと滑滝になっている様で雪解け水が流れている.標高1000m辺りまで遡ると、ゴルジュになり数段の涸滝をかけていて遡れない.水のない滝を見てもしょうがないので、残雪を利用し左岸に登った.
 地図で見ると、トンネルの丁度中間辺りのすぐ下だ.注意深くトラバースし戻ると踏み後と壊れた鉄パイプの手摺りらしきものがあった.トンネルが造られる前の遊歩道跡(?)だろうか.所々途切れているが、ほぼ水平に栗山ダム方向に続いている.それを通り、割と楽に駐車場に戻る事が出来た.(と、此処までは前回歩いた記録)


 その日、滝から下流の出合い迄戻り砥川の水の多さに、後日下流を見てみようと思った.早速時間を作り、訪れたという訳であるが、、、例によって前置きが長くなってしまった(笑).んで、今回は栗山ダムから夫婦滝への道を最後まで通らず、途中から尾根を越え例の涸れ沢右俣上流に下りた.しかし、8:30は出発は遅〜い.
■写真左
尾根を越え下りた沢
8:54


■写真右
涸沢の出合
■写真左
7−8m滝


■写真右
砥川本流

 砥川本流を下流に向かって歩き出すと、すぐに涸沢が合流する.前回の事もあるので、少しその涸沢を登ってみると、案の定水が出てきた.こちらは、先の沢より水が多い.沢が三俣に分かれるが、水が多い(と思われる)右の沢を遡って行くと、7−8m程の滝があった.その上はスズタケの密生すr平地になっていて、小さな小川が途中から水を湧き出し消えていた.
 中央の沢は、緑の苔を多く生やした岩の間から水が湧いて出ている.一方、左の沢はほぼ涸れている、、、と、思ったが、水が湧き出して(3−4m位の長さ)あっという間に消えてしまう.この沢は伏流水となって、砥川に出て行くのだろうか.


 砥川は水は多いが、特筆する様な滝はまだ出てこない.雰囲気の良い、コメツガなどの大きな木が点在する右岸をゆっくり下りて行くと、標高700m辺りでは右岸から水量の少ない沢が数段の滝をかけ合流していた.そこから更に下降して、右岸が急斜面になって来る頃本流に2段の滝が現れる.中段を横断し左岸に渡る.水の勢いが強いので、足を取られない様注意が必要だ. 岩を回り込むと、左岸にも水量の少ない滑滝が落ちている.
■写真左
本流2段滝
10:20



■写真右
左岸滑滝 水は少ないが15m程
■写真左
支沢出合付近の滝
10:55


■写真右
支沢2段5m滝
 本流の滝を撮り終えて下降を続けると、5−6分程で二俣に着いた.今回の目的は地図上にも水線のある、左支沢(といってもかなり水量は多い)が目的だった.GPSで位置の間違いが無い事を確認し、二俣(左)に入るとすぐに流木を抱えた小滝が出現.続いて、2−3mCSが羅jくすいを岩に打ち付け、飛沫が陽光に輝き眩しい.この滝を越えると前方に2段5m(は、ないかな)位の滑滝があった.右を楽に越えていくと、沢は滑になったり河原付きになったりで穏やかな様相が少し続く.
 主に左岸を歩いていくと、対岸に岩の間から一筋の落水が見えた.その上は沢の形状をしているが落ち葉が積もっていて水はない.更に急傾斜の上部を見ると、4−5mの滝があった.その滝の水は落ち葉に隠れ、この岩に出てきている様だった.
■写真左
支沢の様子


■写真右
対岸の落水
11:20

■写真左
2段滝
11:35



■写真右
小滝
 左岸に20m程の涸滝を見、特に困難もなく遡行を続けると二俣から500m位遡った所に2段6−7m位の滝があった.中段がグンッと跳ねていて面白い.額にうっすらかいた汗に滝がつくる風が気持ちよい.お昼には少し早いが、お腹が空いたので撮影しながらおにぎりを食べた.
 その後も、小滝がいくつか出てくるが遡行に支障はない.10m程の滝は中段に登り、右の少し高い岩の段差を何とか越えて行く. 滝下ではそれ程高さが感じられなかったが、滝の上に立つと結構高度感がある.右岸の壁の間から黒い小鳥がチチ・・と鳴き声を発して滝の上流に飛び去っていった.すぐ上は滑の小滝が続き右に3段の大きなシミ滝を過ぎると、右に壁が立ち15m位の滝が(この沢の)本流に落ちていた.標高800m付近である.右に左に移動しながら撮影し、再び遡行し、右に涸れ沢を分けると、沢の水量が減少してきた.それでも少し遡ると再び水量が復活.左岸が壁になり12m位の滝が右から落ちていた.

■写真左
10m滝
12:05



■写真右
10m滝を高巻きから見る
■写真左
滑滝


■写真右
左岸15m滝
■写真左
左岸12m滝
12:55


■写真右
水の少ない沢の様子
 こちらの滝は、先程の15m滝より低いものの水量が少し多く幅がやや広い.レースのカーテンの様な落水には、うっすらと虹がかかる.撮影してみたが、(虹の)濃さが足りないので写ってないかも知れない.新緑には少し早いので、青空が滝の上に清々しい.詳しい情報もなく大して期待していなかっただが、思いもかけない光景に出合い胸が弾む.高揚した気分を落ち着けて、撮影を楽しんだ.

 この滝を過ぎると、沢は二俣、三俣と分かれ滑になり水量は減少する.位置を確認すると870mラインの辺りだった.此処から見る沢は大きく分けて二俣だ.水が僅かに流れ落ちてくる滑の左を選んだが、970m辺りで前方が高い壁になりとても登れない.少し戻って大きな岩を回り込み左岸の小尾根に出た.しかし、この小尾根も細く所々崩れていて困難.小尾根を右俣に下り滑る落ち葉に苦労しながら登って行くと、7−8m位の滝に出た.何と、滝の部分だけ水が落ちていた.

 滝は左の急峻なルンゼを途中迄登り、適当な所で右へ移り、滝の頭に出たが沢に水はなく滝頭近くから湧き出て落ちている様であった.あとは、山腹を巻く様に歩き栗山ダムの舗装道路に出て、強い風の中駐車場に戻った.(今日初めてこの道路の途中で1人のハイカーと出会った)
■写真左
7−8m滝
上部の大岩は色が違うのでCSだろうが見事にきっちり納まっている


■写真右
道路に出る手前(道路沿いの高圧線が見える)