◇滝見◇ 日光市上栗山 (三沢15回目)支沢滝 2016,9,10 訪問 爺 (時間やルートは参考にしない事) |
先週(9/2)は上タケ沢で仮称白絹滝(=爺が勝手に付けた)を見学してきた.そこで、”2匹目のドジョウ”を狙って前々から水が多い時見てみたいと思っていた支沢の滝.三沢には通常行ける所のどん詰まりに大滝(仮称双龍ノ滝=滝仲間が付けた) が、ある.今では多くの人が訪れ、それなりに有名にもなっている.そこへ行く途中の右から合流する水量が少なく誰も気にしない沢だ.最も気にしていたとしても、大滝まで片道4時間強かかるのに寄り道などして水もロクにない支沢の涸れ滝もどきなど、頭の片隅にも置けないだろう. 今まで、この涸れ滝もどきは三度訪れている.(2010/12、2011/2、2013/7、) 今回で4度目、物好きだねぇ〜 と、自分でもつくづく思う. さて、二匹目のどじょう狙いだが、、、きっちり朝寝坊してしまった.朝4時半前に家を出ようと思っていたのだけど1時間遅れの5時半.林道終点で朝飯代わりのカップうどんを食べ、歩き始めたのは7時半位. ま、大滝へ行く訳じゃないから、のんびり行きましょうか・・・ |
誰もいません |
道、ある様な・・・無い様な・・・ |
所々、ハッキリ |
薄暗い三沢左岸の(トラバース)踏み後を歩き、上に林道が見える辺りで林道に上がる.沈下橋から沢に入るとやはり水は多い.初めのうちは右岸の河原歩きをしていく.最初の堰堤を越え、広い河原の真ん中に尖った岩が立っている.先端近くに何かがくっついていた.よく見るとスズメバチの巣だった.近寄らず出来るだけ離れて通り過ぎる.広い河原で良かった. 次の堰堤を左から巻き、右岸、左岸と歩き易い所や樹林の中の踏み後を拾ったりしながら遡行する.徒渉しなければならない所は、概ね膝上になり太腿までの所もあった.水流は強く釜などは泡だっていて、魚影の確認は出来ない.そう言えば、今日は土曜日だし釣り屋さんが入っているかと思ったけど誰もいない.左右の崩壊場所を見て、左岸大崩壊地に着いたのは出発して2時間と少し.すぐ熊穴沢出合いだが此処も随分景色が変わってしまった様に感じる. |
新しく造られた林道 |
沈下橋.此処から入渓 |
沈下橋の上流一つ目の堰堤 泡立つ水流が水の多さを現しています |
ん! |
スズメバチの巣・・・遠巻きに通過 |
最後の堰堤前、流れが変わった様です. 判る人は判る(笑) |
大崩壊地入り口 |
ドクツルタケ(死の天使) |
熊穴沢を過ぎて、すぐに左岸段丘に上がる.短い笹の台地は歩き易い.大きな木(コメツガ?)が点在する斜面で歩く分には気持ちの良い所だ.適当に斜め登り歩きをして、支沢左岸尾根を回り込み、鹿道を追って支沢に下りる.水が多く出た様で沢が洗われ、コケなどは全く無かった.不思議な事に、木の枝や流木なども多くは見られない.三沢本流のいたる所に大量の流木が積み重なっている所があったから、強い水流で流れてしまったのかも知れない. 沢に下り、遡行してすぐに二条の滝が見えた.思った通り水量が多い.けど、二条を予想はしていなかった.上にも水が多く落ちている一本の滝が見える.中々素晴らしい光景ではないか.本流大滝に勝るとも劣らない(とは、褒め過ぎかナ) . 二条大滝を撮っていて、ふと気が付いた.二条とも同じ様な水量だ.上に見える滝は一条分の水量.?? これは、左か右にもう一つ滝が落ちているか、二条滝上で大量の湧き水があるか、だ.地形図からみるに前者の方が可能性大というところか. |
熊穴沢からは右岸台地を歩きます.笹は膝下程度 |
左下本流、上の方はガスが出てるのでしょうか? |
支沢へ下降、鹿道が良く判ります 沢は洗い流されたのか、流木もなく綺麗です |
おお、見事な滝に・・・ |
更に近づいて、、上の滝もよく見えます |
左岸斜面から俯瞰 |
さて、滝下で1時間以上費やした.上に行くにはどうしましょう.まず、左岸ルンゼから偵察.崩れてきた岩屑や土砂に気を遣いながら登るけど、すぐに傾斜がきつくなり上方に涸れ棚が見えたので右に回り込んで登ってみた.こちらもすぐ壁に行き当たり、ルンゼ側(滝に近い方)に移動.こっちにもデローーンと湾曲した壁とハング壁で登る事なんて出来やしません.戻りましょう. 次に、左岸尾根(熊穴沢との中間尾根)を登って大高巻き.これは、尾根を登れたとしてもかなりな高さになる.ルンゼの上があんなんじゃ、トラバースも簡単に出来そうにない. で、何となく傾斜のゆるそうな右岸を偵察することにした.滝左の岩を登りバンドに乗った.外径する壁でその上は駄目.左に移動して岩の切れ目を次の(上の)バンドにヨイショッと.滝川に僅か移動すると、二条滝の頭が上に見える.駄目だ.又、バンドを移動していくと根っこが張った切れ目をみつけた.足元には枯れ木が足場の様にもたれかかっている.ラッキー♪ 再び、滝側に移動していくと、前方が切れていて滝の頭が同程度の高さで見えた.移動不能.何だか時間ばかり経過していく.目の上の壁を見ながら、帰ろうかと、思いつつ(三沢)本流側に移動していくと傾斜があるが岩が切れている所があった. |
此処を登って行きます.見える倒木の手前で右に上がりましたが・・・ |
デローン壁とハング壁 取り付く事すら出来ません |
岩を登った所から、へつって中段へは行けそう (行きません) |
バンドが何層かあり、滝に近づき様子を見てみますが、それだけ・・・ |
壁の切れ目 ちょっと細いけど枯れ木に足をかけて登る事が出来た |
又、バンド・・・ 向こう(三沢本流側)へ回り込みます |
斜面には木の根、上には掴まる木など |
鹿道っぽいのを追って横断、此処は緊張しました |
その上は木の根が這っていてすぐ上には掴まる木もある.帰りはザイルで下りれば良い.登って枝尾根を回ると上から鹿道が下りて来ていた.後は、それを追って行き、掴まるものがない斜面横断で緊張する場所もあったが、僅かで上段の滝が木の葉越しに見える(さっきとは別の)枝尾根に出た.右側をみると密生した枝葉の向こうにもう僅かな部分だけど一本の滝が見えた.高さは判らない. シャクナゲがある次の枝尾根を回り込んで下りると、上段の滝の頭だった.滝の頭からは眺めが良く、新しく造った林道が見えた.下は高さがあり、おっかない.木に掴まり恐る恐る眺めると(上から見て)左から沢が合流しているのが判った. 滝の頭の上流はすぐに沢が2分していて左の水量が多い.3m程の滝がある.右は樹林の中に細い滝で突き上げている様だ. |
上段の滝が見えた. 中央やや右上にも滝.これは右側(下からは見えない)の滝でしょう.結構高さがあるようです 足元はハングしていて此処から中段に下りる事は不可能・・・ |
上流に出ました |
振り返って、上の滝の頭 |
右の沢 |
左の沢 3m程の滝 |
時間も推しているのでもう引き上げないと駐車地に着く前に暗くなってしまう.もし、来る機会があったら、時間を充分に作って(撮影抜きの)偵察行としてみようか.引き返す. 帰路は一ヶ所だけザイルを使用.(三沢)本流側に真新しい鹿の足跡をみつけ、それに倣い下降していくと広く白い花が咲く斜面に出た.滝近くを登るのは止め、こっちを選択していたら案外短時間で上段滝頭に行けるかも知れない.因みに今回は高巻き登りで1時間20分、下降は(二条滝下まで)30分だった. 又、二条滝下の標高は1395m、上段滝頭の標高は1465m 引き算で70m 誤差を考慮しても60m・・・とは. この滝、下段25−30m位.上段も25−30m位の堂々とした大滝だった. 長い長い三沢のゴーロ歩きは疲れたが、ヘッデンを使わずに戻れて今日は良い一日でした. |
滝頭から遠望 崩壊地が見えます.その右上、縦に薄い黄色が林道 上ッ原の方に続いているのでしょうか? |
滝頭から、、手を延ばして・・・真下に二条滝の頭が見えます.その更に下には二条滝下にあった流木も確認できました (後から画像を見て、なんですけど(^_^;; ) |
デジ一 |
デジ一 (PLなし) |
”デジ一” と表記のある画像以外は → Photo Nikon P7800 |
当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.