◇滝見◇

那須塩原市

黒滝山大日尊

24礼拝所巡り
の中

御山沢の滝


                  



2013年 7月 19日 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
 前回は偵察ということで林道を取水堤まで歩いてみた.概ねの様子と、時間がどれだけ掛かるか知る事が出来た.今回は途中にある「両部滝」 を画像に収め、出来れば周辺を探索して何かの痕跡を見つける事が出来れば少し嬉しい.ただ、例の案内図が非常に簡単なので前回確認してきた”不思議沢”にある滝がそれかどうかは、確信がない.更にネットで調べてみると 中高年の山登りと温泉サイトの よっちゃん が 2007年9月16日 に調査しておられるので、一応その辺りを重点におき みてみる事にする.

 車は鴫内山登山道入り口に駐め、若干だが時間的余裕を稼ぐ.本当は、もう少し先に何ヶ所か駐められるスペースがあるのだが、釣り屋さんが駐めている可能性が高い.Uターンして戻るのも難だし、此処から歩いてもそれ程時間的に変わらない.今日の天気予報は晴れで落ち着いた一日になると言う事だが、空はどんより曇っている.雨が降らなければ良いが、、、と、念じつつ朝飯代わりのカップきつねを食べ、簡単に支度をし出掛ける.

 林道を歩きおよそ1時間で不思議沢に着く.左岸と右岸から様子を見、滝上に下りてしまうと滝下に下りるのが難しい様な気がしたので、右岸の小尾根を下りる事にした.ザックを下ろして三脚とカメラが入ったバッグだけを担ぎ下降していくとすぐに急斜面になって下りられない.右のザレ斜面をズルズルやりながら沢に下りたら、そこは丁度下段との間だった.


鴫内山登山口の駐車スペース 7:30


空は曇ってます


ザレ斜面


「両部滝」 と思われる上段 CSの左に水流の跡 8:40


同左の下段、上に上段のCSが見える


カーソルでその幼虫
 滝は概ね3段になっている(見方によっては4段?).上段は本来2条に落ちる形の様で幅広.緩い傾斜の中段で繋げたあと、CSがある下段になる(いい加減な見方だけど・・・) 下段の滝下から全体は見えなかった.これが「両部滝」だろうか? 少し下降してみると、上から落ちてきた橋が沢に横たわっていた.沢は結構傾斜があるもののそこから滝の様なものは見られない.適当に打ち切り、林道に上がってカメラをザックにしまい、ザックを背負って歩き出したが、アクシデント発生.何やら背中がチクチク痛がゆい.木の小枝でも背中に入ったのか?と、ザックを横に揺らしながら歩いていくが、少しすると又チクチク.小枝?は取れない.一旦ザックを下ろすと、同時に何かが地面にポトリ.ゲゲッ、蛾か何かの幼虫が、、、.5−6cmばかりある.これが、ザックと背中のシャツの間に入り込んでいたのか.お、おぞましや・・・.その時はそうでもなかったが、家に帰ってからの背中の痒さったら.今、これを書いてる時も痒い.倅に背中を見てもらうとブツブツが沢山だそうだ.ついに私も一貫の終わりか〜〜.

 取水堤から河原に下りて遡行を始めるが、この頃から霧雨っぽい天気.雲は厚く晴れそうにない.中止しようかどうしようか等と考えながら取り敢えず遡行を続けると前方に岩峰が屹立している.これが「12番 天登大日尊」 だろう.目印とか、祠があるらしい.見ていこうかどうしようか迷っていると、右岸樹林内に白い飛沫が見えた.


崩れ落ちている金属橋


夕小屋沢(夕古屋沢)は、橋から見てpass


取水堤下流の溜まり水 10:45


12番 天登大日尊 
手前のこの岩が11番 (弘法大師護摩石)だったら、ラッキーだが・・・
な、訳ないよね(笑)


右岸枝沢の滝

 見える所7−8m位.薄い茶色をした岩肌を流れ落ちている中々綺麗な滝だった.少し時間をかけ、休憩&雨宿りがてら撮影していくが、情報にない滝なので何か嬉しい.水も結構多いので、地図から見て上流にもあるかも知れないが、巻くのは厳しそうだし時間がかかっても困る.撮影を終わり本流に戻っても、霧雨は止まない.相変わらず迷いながらトボトボと上流へ歩いていく.慰めは水が極めて綺麗でガラスの渓谷と呼びたい位の光景が連続する事.数ある渕には必ずと言って良い程魚が走る.本当に素敵な渓である.そんな事を考えながらゆっくりとした遡行を続けるとゴルジュ風の所を過ぎた辺りで霧雨が止んだ.

 御山沢出合に着くと太陽こそ出ないが青空が出たり隠れたり.大きな岩に座って、澱みの中の小イワナを見ながらサンドイッチを頬ばる.腹ごしらえが終わり、気を引き締め直して御山沢に入っていく.3m程の滝が勢いよく水を落としている.その上は左に沢が曲がっているらしく見えない.近づいてみると、中々見応えのある14−5mの直瀑が出た(正に出た). これが13番 「雷光滝(一の滝)」 か.しばし見とれ、コンデジで周りを含めて撮ってから、フイルムで十数枚撮影.薄曇りになって太陽がでていない分、光回りが良くベストコンディションだが惜しむらくはロケーションに着いていかない腕.が、全然いいのだ.趣味だから.


うっとりします〜


ジャブジャブ行きます♪


御山沢 13番 雷光滝(一の滝)下段 12:50


雷光滝は2段20m程の見事な滝だった
 一通り撮影し終え、滝の上に行く算段.滝直登は論外だから、右(左岸)笹斜面を登って行く.かなり急だが、全面笹(スズタケ?)が覆っているから下が見えず高度感がないから恐怖感もない.登れる所を登り最後は木の根を掴んでヨイショと小尾根に乗る.丁度笹が切れ真下に上段の滝壺が見えた.小尾根をそのまま登って滝の頭に回り込む様に下りる.上から見ると高さがあり吸い込まれる様な錯覚を起こすので、滝頭には近づかない.滝上の両岸は激しく切り立っているので、古の修行の人達も大きく高巻かず、この滝の左岸を登って来たのだろうと瞬間、思った.

 沢はすぐに右に曲がり、4−5m程の高さがあって水を広がる様に落とす滝が出てきた.14番 「推量権現滝(二の滝)」 らしい.中々見事な名前を付けるもんだが、意味は全く不明.仏典か何かから来てるんだろうか.この滝の上に行くのは比較的容易.水流に活路を求め、濡れながら直登だ.高巻くとすれば滝手前左の急峻なルンゼに取り付く以外にない.それでも(ルンゼの)上はどうなってるか判らないし、滝の上に出て崖ならさてどうしよう・・・になる.修験の人達もワラジを濡らし身体を濡らし寒さに震えながら滝を越えていったに違いない.


上段の滝壺


高巻途中から上段


落ち口から手を伸ばして


14番 推量権現滝(二の滝) 13:30


小滝、この辺りから時々陽が差す
 この頃から太陽が顔を出し、狭い沢にも陽が差し込んでくる.2−3m程の小滝を越えて岩溝を切り曲がりくねって落ちる滝がすぐに出てくる.日陰とのコントラストが強くなり、撮影が難しくなってきた(と、予め言い訳を言っておこう). この滝は少し傾斜が緩いので滝の中を登って行ける.但し、取り付く前に腰近くまで濡れるのを覚悟.私は考えた末(考えるまでもないが) 簡単に右の岩をよじ登り小さく巻いた(汗)

 少し歩き沢を右に曲がると、流木を被せた3−4m程の滝が出てきた.両岸はやはり切り立った壁.ただ右岸を12−3m程登り巻いて(下から見てるので巻けるかどうかは判らないが)、懸垂下降で滝上に下りられそうな気がするが、滝に被さっている倒木がきっちり固定されているならそれに掴まって登った方が安全.一応ザックを置いて空身で試す事にした.左の苔のついてる岩を足掛かりに滝下まで行く(これは簡単).木を掴んで揺すってみたら動くので、落ちないだろうと思ったがちょっと怖い.中段に身体を持ち上げる事が出来れば、その上に這い上がるのは容易な感じだ.水流の中の僅かなスタンスにつま先を乗せ、木の枝を潜る様に身体を縮めたら(不安定な体制になり)足が滑って滝壺にジャボン.全身濡れ爺で気持ちがいいが、ちょっと(かなり)冷たい.再トライしようと思ったが時間も午後2時近いし、帰りも時間が掛かる.此処からは次回と言う事にしてあっさりと引き返す事にした.



岩溝を曲がって落ちる滝 13:40
光が強いので撮影は帰りに


流木が覆い被さっている滝 13:45


クサリ


プレート(表)


プレート(裏)
 推量権現滝はザイルで一気に下降.雷光滝は登ったルートより若干滝寄りにザイルを使って下りたが、その途中大分古そうなクサリをみつけた.クサリは昔風の造り方で、鉄のクサビも付いていたが長くはなかった.木の根元に巻かれ、1mかそれぐらい.又、やはり鉄製のプレートが付けられていて、何やら裏、表に文字が刻まれていた.懸垂下降中なのでコンデジをウエストポーチからやっと出し、写しておいたが、ぶれて良く判らなかった.ま、再度行く事にしているのでこの次はきっちり調べて来よう.

出合14:35 - 取水堤16:05 - 駐車地18:00

それにしても、ううう、背中が痒くなってきた・・・ キンカン、キンカン

2013/7/2 その(1)偵察編

当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.