◇滝見◇


奥鬼怒 コザ池沢





2007年9月29日 訪問

爺&yuki

                           
 気になっていた滝マーク.いつも奥鬼怒の奥へ行く時遊歩道を歩く途中にコザ池沢を横断するが、この沢に名前が付いてる滝マークが二つある.道路地図にも載っている「コザ池滝」と「魚止滝」だ.前者は遊歩道からおよそ(直線で)1.5km離れている上、道はないのでおいそれとは見る事が出来ない.例によって沢を遡行して行くしかない.


 天気予報を見ると、土曜日のこの日は北関東が曇りから晴れだが、新潟方面(山沿い地方)は概ね晴れ.なら、奥鬼怒は晴れるだろうと確信し、yukiを引き連れて出掛ける事にした.朝早く起きると、外は結構強い雨.「あれ、大丈夫かな?」と、心配しつつ用意して出発した.雨の中をやや心配しながら(yukiの運転で)車を走らせると、 鬼怒川温泉を過ぎた辺りでは雨はほぼ止み、これから向かう奥鬼怒方面の空は明るく、栗山に入った頃には、青空さえみえた.


 青空の女夫淵は、空気が冷たく半袖ではやや寒かった.身支度をして、林道を行き絹姫橋の手前で黒沢に下り遊歩道に入ったが、最近の大雨の影響だろうか仮橋がこちら側の河原に上げられていて、道はどうなっているのか良く判らない(女夫淵に案内看板はあるが読んでこなかった(^^; ) 取り敢えず道は判るので、鬼怒川沿いを進むと道は寸断され河原歩きを余儀なくされた.
■写真左
カッタテの滝


■写真右
コザ池沢出合付近の河原
■写真左
ゴルジュ上流の沢


■写真右
綺麗な小滝
 河原から遊歩道に上がると、道はまるで水の無い涸れ沢の様.濁流が通ったとみえて、あちこちが深くえぐられ歩きにくかった.「カッタテの滝」を過ぎた頃からは所々崩れたりしてはいるものの歩き易くなる.沢に架けられた吊り橋を二つ渡ると、コザ池沢出合いにすぐ着く.コザ池沢出合いのゴルジュ内滝を見、橋を渡り右岸の藪に入って行くと、踏み後があった.

 5−6mの急斜面を登ると林内には顕著な踏み後があり、尾根を乗っ越す様に続いている.沢に下りる場所は泥付き急斜面で、釣り師達のものだろうかロープがしつらえてあった.暗いゴルジュの2−30m上流に下りたが、沢はやや広く明るかった.右岸林内は、石に苔が生えてヤマドリゼンマイとの光景が美しい.
 
沢は平凡だが、キノコが多く生えていて結構楽しみながら遡行していくと、綺麗な滑の小滝がいくつか出てくる.小さなゴーロと滑が交互に出てきて、滑は沢の中を歩いた.又、両岸も平たく広い所があり、そこはキノコを楽しみながら歩いた.枯れ木に沢山のブナハリタケを見つけ、これは安心なので帰路採って行く事にした.

 広く大きな滝壺がある2段の滝で魚影を探したが、みつける事は出来なかった.滝の上は少し長い滑になっていて、ヒタヒタと歩き易い.

■写真左
2段の滝


■写真右
気持ちの良い滑
■写真左
美味しい湧き水


■写真右
コザ池の滝
釣り人に邪魔にならないよう少し遠くから
 沢沿いに対岸からでもハッキリ判る程、倒木にキノコがびっしり生えていた.ツキヨタケの群生で、実に見事だ.一個が手のひらサイズで、色は地味だから思わずこれが食べられたらな等と、yukiと顔を見合わせ笑った.右岸を歩いていくと、形の良い岩の間から水が湧き出ている.飲んでみたが、冷たくて美味しい.
 コザ池の滝では2人の釣り人がいた.禁漁前の楽しみだろうから此処は邪魔をせず、釣り上がるのを待つ事にした.特に釣れてる様子もなく、やがて釣り終え竿をしまう時一人と目が合った.軽く会釈したら、向こうも会釈を返してくれた.釣り人達と特に話をする事もなく、彼らは滝の上に消えていった.爺は、滝をゆっくり時間をかけて撮る事にし、彼らがうんと離れてくれるのを期待した.
 コザ池の滝は2段の綺麗な滑滝だが、落差はそれ程でもなく滝下には今夏の豪雨で流木が大量に積み重なっていた.上段から落ちる水は一旦(浅いが)釜に入り、溢れて下段を滑り落ちている.滝は右を巻いて上がれる様にロープがあったが、特に使わなくても問題はない.

■写真左
コザ池の滝の上流は綺麗な滑で気持ちよくヒタヒタ


■写真右
魚止滝が見えた
■写真左
3段滑滝


■写真右
北沢出合い 
(手前北沢より向こうにコザ池沢を見る)
NikonF3HP EBX
魚止め滝
 滝の上は滑になっていて、気持ちよく歩いていくと前方にあの(二人の)釣り師がいた.仕方がないので、我々は沢の左岸を高巻いて彼等のかなり上流へ行く事にした.彼等は多分魚止め滝引き返すだろうから、早めに滝へ行き撮影してから上に行けば良いだろう.釣りの事はよく判らないが、あまり沢をジャブジャブ歩かない方が良いのだろう.長い高巻きは藪などは少なかったが少々疲れた.やがて、前方に二段の落差のある滝が見えてきた.
 魚止めの滝は
北沢の手前にあり、地形図は間違っている. 滝は結構幅広く、概ね2段になっていて20m以上はありそう.なかなか見応えがある滝である.
 yukiは左の林内に上に続いている踏み後があるので、先に北沢出合いへ行って待っている、と言い残してさっさと林内に消えて行った.後からあの釣り師達が来はしないかと何となく落ち着かなかったが、それでも撮影を楽しみ上に行く事にした.林内に入ると成る程踏み後が急斜面に続いているが、それもすぐ消えてしまった.・・・これは、鹿道じゃないけ!
 ま、仕方がないので急だが沢形を登りいい加減登ったところで支尾根回り込んでみるとトラバース出来そうにない急斜面.しょうがないから急な支尾根を登る.前方から尾根が上がってきている所迄登りそっちの支尾根を下降して沢の方をみると、滝の頭だが足元は階段状の崖(後から聞くとyukiはこれを下りたらしい).ロープはyukiが持って行ってしまったし、爺は細引きに毛の生えた様な非常用しかない.再び支尾根を登り返し、やや緩い笹藪の斜面を下りて沢に出たが、いやあ〜疲れてしまった.下りた所は5−6m程の3段滑滝の上.ゆっくり昼寝でもしていたい様な場所である.
■写真左
北沢出合いの滝


■写真右
滑が続く北沢
■写真左
4m+3mの2段滝


■写真右
大滑滝

 北沢出合いには、洪水でえぐられた様に水路が造られていた.自然の勢いというものは計り知れない.コザ池沢にはこの上にそれなりの滝は無いようなのでここは右に折れ北沢を少しばかり覗いて見る事にした.出合い近くにはなかなか見応えのある15m程の滝が落ちていた.お腹を満たし、撮影を終え、帰りの時間を気にしながら左側をよじ登る.滝の上は、見える所迄滑が続いていた.歩き易く、少し行くと左から大量の水が湧き出して流れていて、本流はぐんと水が少なくなってしまった.
 湧き出している所に、何やら短い(直径10cm位の)ビニールパイプに網をつけたものが仕掛けられていたが、何を獲るものであろうか.
 沢は増水時、激流となって両側高く水が走っていったのだろう.削られた後がまだ新しい.どこの沢でも同じだが、雨天時勾配のある滑沢は特に気をつけなければいけない.沢は相変わらず滑で時々岩が出てくるが、歩きにくい程ではない.小滝を幾つか越えて500m程行くと沢は少し左に折れる.正面にガレ沢を見て左を見ると、50mを越える様な(やや傾斜の緩い)大滑滝が飛び込んでくる.水は少ないが、なかなかの景色だ.
 滝の左岸はかなりな幅で水が流れ落ちた跡がある.笹は枯れて(多分)土だった所は洗い流されて岩肌が剥き出しになっていた.この時の激流は凄いものだったのだろう.
 滑滝は見えない上流にも続いている様だが、今日は此処で引き返す事にした.沢を下る時、開けた場所の前方には、1942mピークと思われる山がどっしりと見えた.


コザ池の滝
 帰路、遡行する時みつけておいたキノコを少しづつ採りながら下りていった.倒木に沢山生えているブナハリタケは匂いが強く、苦手な人もいる様だが判りやすく安全だ.胡麻油で他の野菜と一緒に炒め煮にして食べたが、爺としてはかなり美味しかった.もう少し採ってくれば良かったと少し後悔.

 やはり、魚止滝の高巻きで小指程の太さの笹藪漕ぎで時間を喰われ、果たして明るい内に奥鬼怒遊歩道に出られるかどうか心配したが、大変なのは此処だけで、後は順調に下降でき午後4時15分にコザ池沢出合いに着いた.丁度、男女二人組が奥鬼怒温泉郷方面に向かって橋を渡っている最中で、女性の方は藪からガサガサ這いだしてきた我々に驚いた様子だった.