滝見

日光市
上タケ沢
第一大滝まで



                  



2021,5,3 訪問


(参考になりません)
              
 滝見をしたのはいつの事だったか? 氷瀑も見てないし.花ばかり撮っているから滝爺が花爺に変わってしまうという危機感がひしひしと・・.あ、はなを撮るのは楽しいから、花爺でも一向に構わないんだけど.

 この時期、山はまだ花が咲いてない(高い山のこと) 標高の低い所からは今の所アカヤシオが終わり、順次標高を上げて咲いている様だが. 今、慌てて見に行かなくても中旬辺りから、1500m位辺りで綺麗なアカヤシオは見られるだろう.その前に滝爺になっておくか.行先は、、特に意味はないけど上タケ沢.第一大滝を撮ってきましょう.と、決める.(←こんな悠長なことをやってるから花を見逃しちゃうんだよね、いつも・・・)

 久々の滝見だというせいか早く目が覚めてしまった.5時頃出る予定だったけど、家を出たのは3時半ちょっと前.宇都宮のコンビに寄って、ゆっくり走って野門トンネル手前の空き地に着いたのは5時ちょっと前.気温は6度.結構寒い.朝飯のカップうどんを食べ支度して出発.

 今日の足元は沢靴.沢の状態が判らないのと、ゴーロ歩きは登山靴では辛い.靴の側面はもうボロボロあけど、ソールはしっかりしているからまだ使える(と、思う)
 ザイルは、お助け用20m一本だけ.ハーネス等は持って行かない.持ってるとつい気が大きくなって、行かなくてもいい所に行ってしまうから.としょりに冷や水は禁物.

 三脚は軽いやつ.年齢を重ねると共に重い物を持って沢など歩くのが辛くなったから.
 


野門トンネル


ヒトリシズカ



 鬼怒川の野門沢出合を横断.沢水は(この季節では)普通ではないかと思われる.出会から少し上流右岸にゴルジュで突き上げる支沢があり、その中に滝がかかっている.暗く、手前に木があったりし、それを避けて撮るには登らなければならず、此処で時間潰しをしても何だかなあ、、で、パス.鬼怒川右岸の難儀なザレ場斜面を登り、年々薄くなって仕事道(廃道)を通って、深沢(みさわ)下降点に着く.

 釣り屋さん達が結構下ってると思うのだけど、あまり下りてる足跡がない.何気に辺りを見回したりしてると、右手の方にリボンが見えた.何のリボンか気になって行ってみたら何と踏み後があった.トラバースするように緩く下ってるしっかりした道型だ.早く出発してきたからダメ元でその道を下ってみる事にした.
 これまで使ってきた あの、落ち葉が積もったズルズルの下降路とは大違い.ちょっと注意を要する岩場のトラバースがあるけど、しっかりした道≠ネので超〜楽♪ あっさりと深沢に下り立つ事が出来た.これなら、復路の登りも極めて楽である.
 今までのズルズル斜面上り下りの苦労は一体何だったのだろうか.



踏み後


岩場にもしっかり



崩壊地 青空も見えるけど雲の流れが早い



ミニゴルジュを抜けた本流


枝沢 上にゴルジュが黒い
 今日は沢靴なので、ミニゴルジュを遡行する.水の中に入るとさすがにまだ冷たく、なるべく乾いた岩を選んで上流へ. 崩壊地を抜け、左岸枝沢の上流に暗いゴルジュ風なのが見える.長い距離じゃないからちょっと偵察してきましょう.と、いつもの〇平根性が出る.

 登って近づいてみると狭い両岸の壁に大きな岩ががっちりと挟まった2段CS滝だった.水は僅かに滴り落ちてるだけ.高さは10m程か? 上の方は判らない.デーゴロ(D5600)で2-3枚、記録的撮影をし戻る.斜面を途中まで下って、未だ7時過ぎだから探検もどきの遠回りをしていこうか、、と、ムラムラの悪い癖.この枝沢の右岸尾根を巻き、次のルンゼを登って別の枝尾根にのる.ここでGPSをONにする.

 辺りはあまり太くないブナやナラ系、ダケカンバなどの広葉樹で下生えはなく急であることを除けば歩き易い.草や笹などがないせいか獣の気配がない.登るに従って沢音も小さくなり、錫の音だけが静か(?)に響き渡る.




ゴルジュ内CS



尾根に向かって登る


尾根980m付近
 尾根はやがて細くなり左側にはルンゼだか涸れ沢だかが切れ込んで深い.シャクナゲが花を咲かせて行く手を塞いでいる.ま、簡単に回り込んで上に出られるので問題はなかったが.(シャクナゲが綺麗だからむしろ登高のはげみになった) その後も一塊が出てきて、足が止まる.やがて東側からの尾根と合流.特に藪もシャクナゲも熊の糞も何もない分岐点だ.GPSと地図を確認.1120m付近にいることが判った.

 ザックを下ろし喉は乾いてないけど水を少し飲んで、パンを食べる.ここからはどうしようか、、高度を維持しながら上タケ沢上流にトラバースを続けることにしようか.いずれ、地図にある崩壊地(又は涸れ沢)に出るだろう.この崩壊地(又は涸れ沢)は、いつも沢から眺め仰ぎ見ながら通り過ぎている.この場所をこの高さで横断できれば一昨年上タケ沢上流に高巻いた時のルートに出る筈だ.

 今日は、上流部には行かないが、色々なルートを知っていれば後に役に立つかも知れない.(って、こんなとしょりに後に≠ネんてあるのか?) トラバースは順調だったのはほんの僅か.その崩壊地(涸れ沢)に出るまでの間だけだった.崩壊地左岸崖の上に立って眺めていたら、カラカラと音を立て岩が転げ落ちて行った.上の方を見ると崩れ落ちた岩石や土砂が何だか新し気に見える.最近崩れたものの様だ.


(尾根の左側)深いルンゼ


シャクナゲが咲いていた 1050m付近



後ろは終わりのアカヤシオ



尾根の分岐があそこ 左から合流してるのは西からの尾根


西方向からの尾根


トラバース中


涸れ沢を横断



横断なんて出来ません




立っている足元も崩れそう

 横断はどうにもならないので崖沿いに下り沢に降りて、遡行を始める.沢の水が多いか少ないかは判らないけど、あまり変わらない様な気がする.空を見上げると雲の流れが凄く早い.沢の中に風は吹き込んでこないが、今日の山は風が吹き荒れているのだろうなあ・・・

 両岸そそり立ち圧倒される壁の中に入り、左に細い滑滝見ると第一大滝は近い.2017年の冬(2月)以来だ.滝前ではかなり寒いので、雨具を着重ねした.雪のない第一大滝をデッパチ(D810)で撮ったことはまだないから、それもキッチリやってきましょう.と、滝前であっちへ行ったりこっちへ来たり.撮り終えて次は細い滑滝の方に向かう.その滑滝を狙っててハタと気が付いた.

 レンズのマニュアルにあった三脚使用の時は手振れ防止SWをオフにして使用すること≠ニの事を思い出した.大滝を撮ってる間、そのSWをオフにはしていなかった.ムム、駄目かな、手振れ防止装置でブレちゃったかな? モニターで画像を確認してみるが故障中AF老眼では良く判らない.しっかり写ってるようにも見えるが・・・ 戻って、念のため何枚か撮り直しをしてきた.
 滑滝を撮ってる時に何かパラパラと落ちてきた.へ! アラレか? でも、すぐ止んだ.


沢に下りた


切り立つ壁の中にはいいて行く



右岸滑滝



第一大滝が見えてきた


右支沢のゴルジュ滝



大滝 水は少な目









左岸 冬は綺麗な氷瀑になる




滑滝上部をアップ

 沢を戻り、左岸をちょっと偵察.壁が切れ(急だけど)斜面が上に延びている.もしかしたら、壁の切れ目があって上に抜けられるかもしれない.(2018年の2度目の時の)トラバースは1300m付近で、壁の2層目基部にあたる(と、思っていたが).沢から見上げて目の前に見える壁が1層目なら、越えればそんなに難しさもなくそこへ上がれるのではないか、、と、思っていた.ちょっと偵察してみよう.但し、補助ロープしかないから面倒な所までは行かない.

 斜面を登って間もなく前方上の方に壁が見えてくる.うーん、やはり駄目かなあ.と、思いながら近づくと壁に垂れ下がるように木の根が這っていた.根っこの下の方には獣が踏んだ様な後もあった.獣がこの木の根っこを掴みながら登る(サルは別だけど)のは出来ないし、人の足跡でもないようだが・・ 良く辺りを見ると右少し上にバンドが走っている.右下はハング気味の壁がありその上には涸れ棚があって、行けそうにないと思うのだが.

 ザックを置き、木の根っこを頼りに登って、上に出た.案外厳しい斜面ではなくホッとし、これは(上に行けるのではないか!) 期待出来るぞと勇んで登って行く.期待というのは裏切られる為にあるようで、すぐ上に又壁が・・・ これは2層目か? 右はルンゼの中に涸れ棚が.壁に近づき様子をみようとも思ったけど、持っているのは補助ロープ(20m)だけなので止めた.その気になったら、又来ればいい.


偵察斜面の取り付き


壁に向かって登る



木の根を登り 上の木の間△を擦り抜ける 右方向にはバンドがあるが 上に出られる気がしない




上に上がると壁だ




で、涸れ棚

 沢に戻って、二俣に近くなり雨がパラパラと降ってきた.下タケ沢出合滝などを撮っていこうと予定して来たのだけど止めて帰る事にした.堰堤がある左岸ルンゼのザレ場急斜面の上に出てビックリ.左の崖が崩落し斜面仲程が岩石で埋まっていた.沢にも落ちていて二条滝の一つが埋まっている.昨年8月に来た時は崩落などしていなかった.釣り屋さんだと思う踏み後を辿って下降.往路にみつけた道を辿って台地に登り、鬼怒川を渡渉し、パラパラ降る雨の中を駐車地には15時少し前に戻った.支度を解いていたら、雨が本降りになってきた.

 帰路、鬼怒川温泉駅を過ぎて踏切を渡った所で渋滞停止.へ? 事故でもあったのか? 時々ノロノロ走って通り過ぎる(又前後の)車のナンバーを見たら、他県ナンバー. そうか、連休中だったなあ・・渋滞は今市まで続き抜けるのに1時間も掛かってしまった.


沢に戻った


此処は深沢



岩や土砂が積み重なったルンゼ 右上から崩れてきたもの




D810




D810




D810




D810 ISO4032 1/1000




D810




D810




D810

 D810と表記ある以外は Photo Nikon D5600 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
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充分に立ててから実行して下さい.